猫ギターの教育論

尾道市向島の塾「US塾」塾長のブログ 早稲田大学・開成高校出身 本音が飛び交う、少し「上から目線」の教育論
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上海の焼小籠包
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    上海の繁華街、南京東路。人の通行量は世界一だという。



    上海駅の切符売り場。切符があと何席残っているか、掲示板で表されている。



    上海のデパート。戦前の疎開時代の建物。



    テレビをつけたら尖閣諸島問題が。



    上海の書店。成人漫画とは決していやらしい漫画ではない。ごく普通の漫画。



    上海虹橋駅。新幹線の巨大ターミナル。



    上海の地下鉄。最近できただけあって清潔できれい。



    上海の田子坊。倉庫街を改造した、外国人用観光スポット。
    看板のデザインがディープチャイナ。



    上海の豫園商城。清代の懐古趣味の建物が並ぶ。



    上海動物園のパンダ。平日の昼間で人は少ない。
    パンダ舎のまわりに人が少なく、パンダと私だけの瞬間も。
    2匹のパンダが寄ってくれず、ツーショットを撮るのに20分待った。



    鉄橋から浦東の高層ビル街を望む。霧かスモッグかわからない空気の悪さ。



    上海には巨大ショッピングセンターがあちこちにある。吹き抜け構造が多い。
    どこも、日本のイオンを高層化したみたいな感じ。



    上海の焼小籠包チェーン店「小楊生煎」

    焼小籠包とは、普通の蒸した小籠包より大きく、肉饅より小ぶりのものを、鉄鍋で焼いたものである。中には小籠包と同じようにスープが入っていて、蒸した小籠包より熱い。

    その熱さときたら、熱した油を口に投入されたみたいで、蒸した小籠包みたいにフウフウホロホロといった生やさしいものではない。


    食べ方だが、一気に口に入れ噛み締めるのはもってのほかで、上の皮の部分を破りスープを吸ってから食べるといい。

    日本でも、焼小籠包は時々見かけるようになったが、まだまだ普及していない。しかし餃子やシュウマイ系の点心の中で、私は一番好きだ。焼小籠包は包み立て焼き立てでなければ美味しくなく、作り置きもできず、機械化も難しいので包むのは人海戦術である。この焼小籠包の店も厨房では十数人が手を休む暇もなくせっせと焼小籠包を包んでいた。

    値段は4個入りで6元。約70円。安くてうまいので行列ができていた。

    | 香港・中国 | 12:57 | - | - | ↑PAGE TOP
    香港のうまい店 5.滿福樓 その1
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      滿福樓の「蜜汁叉燒」
      香港・マカオでも「ミシュラン」が発売された。残念ながら、今回の旅行で訪れたレストランの中で、星を得たレストランはなかった。
      香港のレストランの層の厚さを思い知らされるとともに、ミシュランの中華料理の選考には首を傾げざるをえない。
      われわれが北京ダックを食べた「欣圖軒」あたりは、星が与えられてもいいレストランだと思うが、どういうわけだか星がつかなかった。

      「ミシュラン」が選ぶレストランを見ると、スタイリッシュなデート向きの店が選ばれている。中華料理で唯一3つ星がついた、「フォーシーズンズホテル」の「龍景軒」には2年前に行ったが、オープンしたてのホテルのモダンで清潔な雰囲気、それにサービスの良さと料理の斬新さには感心したが、どうも中華をガッツリ食べる「エロス」に欠けていた。
      なんだか、フランス料理店で中華を食べている感覚なのだ。それが物足りなかった。

      「龍景軒」で食事したいがために、香港に行きたいと思わせる「パンチ」はない。3つ星レストランとは、わざわざそのレストランを訪れるためだけに、その街を訪れる価値のあるレストランという基準である。ならば私にとって「龍景軒」は3つ星ではない。

      私が好きな香港の中華料理屋は、週末に舌の越えた香港人が家族連れで行くような、仲のいい友達数人で料理を肴にたっぷり話ができるような、料理の質も良く盛りも多く、ガッツリ食べられるような店だ。

      特に今回は食べ盛りの大学1年生の男の子を連れて行くので、「龍景軒」や「夏宮」や「文華」のようなワインの合いそうな店でなく、「老上海飯店」「金山海鮮酒家」のようなガッツリ系の、量が多く飛び切りうまい、気取らない店をセレクトした。「星付きレストラン」という雰囲気ではないが、現地の人が日常的に贔屓にしている店を選びたかった。

      香港旅行、最後の夜はルネッサンス・ハーバービューホテルの「滿福樓(マンフーロー)」へ行った。「滿福樓」こそ「日本にあってほしい」と私が一番願うレストランである。この「滿福樓」というレストランは、香港の郷土料理・家庭料理を洗練させた料理が売り物だ。

      銅鑼湾のショッピングセンター「タイムズスクエア」でK君がブーツを買い、私がHMVで香港ポップスのCDを物色したあと、タクシーで湾仔に移動し、夜8時半に入店。レストランは天井が高く、入った瞬間「ウワァ〜ン」とした香港人達の会話が聞こえる。うまいもん食ってみんなが楽しんでいる、陽性なざわめきが食欲をそそる。

      「滿福樓」の名物は「蜜汁叉燒」barbeque porkで、蜂蜜を塗ってローストした焼豚である。1日に1回しか焼かず、夜になると売り切れるので、ホテルのコンシェルジュに頼んで予約しておいた

      「蜜汁叉燒」だけでは単調なので、チキンのマリネ・ガチョウのローストとあわせた三品前菜盛りを注文した。


       「蜜汁叉燒」は、豚に上品な脂が乗って、ご飯を注文して「チャーシューかけ御飯」にしたい衝動に駆られたが、そんなことしたら他の料理が食べられなくなるので遠慮した。
      蜂蜜の甘さが、豚の脂と寄り添い、もう少しだけ甘く、また脂っぽくなれば下品になるというバランスを見計らった、絶妙な味だと思った。

      香港一という触れ込みの「蜜汁叉燒」だが、これは確かにNO1かもしれないと思うくらい私は大満足だった。
      (つづく)
       
      | 香港・中国 | 23:14 | - | - | ↑PAGE TOP
      K君・香港奇行録 (2) 深センで値段交渉 その2
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        マカオタワーでスカイウォークを楽しむK君(右側)
        私に向かって「本当はバンジー跳びたかった」とアピールしているみたいだ
        左はインストラクターのDanielさん


        K君・香港奇行録 (2) 深センで値段交渉 その1

        中国人は声が大きくて、しかも高い。口数も多い。中国語は本質的に、日本語より口の動きが激しくないと話せない言語だ。口先だけでボソボソしゃべれる日本語とは対照的に、中国語はのどの奥から声を発する。必然的に声はでかくなる。

        悲惨なことに、中国圏では携帯電話を公共の場でかけてはならぬというルールはなく、中国本土でも香港でも台湾でも、レストランや列車の中で平気で携帯電話でベチャクチャしゃべっている。うるさい。

        さらに、香港や深センの地下鉄では、日本と違って駅だけではなく、暗いトンネル部分に列車が入っても電波がつながる。電波が切れることがないので、香港や深センの地下鉄車内は喧騒の場だ。

        中国人は自己主張が強い。繰り返すが声が大きくて高い。言葉数が多い。
        でもK君はそんな中国人に負けていない。同級生の無口なショウゴ君の1年分、あるいはおなじく同級生の超無口な小泉孝太郎君(仮名)の一生分の言葉数を、たった1日で話す。K君は小さい頃から「口から生まれた子」と言われ続けたらしい。

        しかも彼は好奇心のままに、チョロチョロするのが好きだ。
        彼は3歳の時、家族で宮島へ出かけた時、チョロチョロしすぎて何とフェリーから海へ落ちた過去があるという。
        本人に当時の状況を聞きただしても、あまり記憶にないそうだが、どんなにヤンチャな子供でも、フェリーから「落ちる」まではいかない。

        K君のお母さんは、大阪で離れて暮らすK君を心配され、頻繁にK君に電話されるそうだが、フェリーから落ち、泡吹きながらブクブク海に沈みゆく小さな息子の姿が残影として残り、心配されるのは仕方ないと思う。

        さてK君は中国深センの「羅湖商業城」のある商店で、欲しいものがあったようだ。買う気満々だった。
        ただアジアのマーケットは、値段交渉が難しい。値段の駆け引きが面倒くさい。私はシャイなので、正直、買い物には気が進まなかった。

        しかし、人見知りを知らないK君は、ズカズカ店に入りこみ、値段交渉に関しては百戦錬磨の中国人のオバサン店員と、計算機で値段交渉を始めた。気が小さい私は、K君のうしろでモジモジしていた。

        K君は欲しい品物の値段を、中国人のオバサン店員に尋ねた。
        値段交渉バトル開始!

        店主「300元です(1元=約15円)」

        K君「高い。もっと安くしてください」

        店主「じゃあ、どれくらいがいいの?」

        K君「100元」

        女性店主は「安くて話にならない」と
        物凄いしかめっ面をして、商品をしまう。

        K君「じゃあ帰ります」

        店主はK君を引きとめ「280元」と計算機に打ち込む。

        K君「高いです」

        双方の駆け引きが続く。
        私はハラハラしながら、外野として値段交渉バトルを見ている。

        店主は250元→200元と大幅な値下げモードに入る
        K君は110元→120元と少しずつ値を上げていく。

        店主「150元」

        K君「140元」

        店主「絶対150元。これ以上下げられない」

        K君「じゃあ145元」

        店主「150元なら、きりがいいじゃない?」

        K君「(大きな高い声で叫ぶ)だったら140元にしましょうよ、140元もきりがいいじゃないですかっ!」

        店主「しーっ!」

        K君のけたたましい声に、店主は口元に指を1本立て、眉間にシワを寄せる。

        結局K君の言い値が勝ち、140元で交渉成立した。

        K君は100元札を1枚、50元札を1枚、計150元を払う。
        しかし中国人のオバサン店主は釣りをくれない。

        K君「(大きな高い声で)お釣りくださいよ!」
        店主「しーっ! 静かに!」

        でかい声で傍若無人にしゃべることが国技の中国人から、ウルサイと注意されるK君の騒々しさは並みではない。

        それにしても、女性店主も驚いただろう。20歳前後の日本の男の子なんかシャイでチキンと相場が決まっていて、値下げ交渉なんかできっこない。
        女性店主はカモの日本人を捕まえ、ラッキーとばかりに高い値段で品物を売りつけようと目論んだろうが、とんでもない若者を相手にしてしまったものだ。

        もし無口でシャイなショウゴ君だったら、300元の言い値で買わされていただろうし、ショウゴ君に輪をかけて恥ずかしがり屋の小泉孝太郎君なら、タフな中国人女性店主に脅されて、「はぁ、すいません」とボソッとつぶやきながら、1000元というとんでもない高値で品物を押し売りされていただろう。

        結局、K君は140元で欲しいものを手に入れた。K君はまだまだ「値段交渉ゲーム」をやりたそうだったが、時間がなかったので香港のホテルに引き返した。
        彼はおそらく10年後には、どこかの大企業に就職し、拝金主義の中国人ビジネスマン相手に、若輩ながら数百億円単位の商談を任される、タフネゴシエーターになっているに違いない。

        K君は仕事ができるヤツだ。どんなことを頼んでも、ガキのようにキラキラした、そして有能なビジネスマンのギラギラした目で、「僕にまかせて下さい」と真正面から困難に向き合えるだろう。

        とにかくK君はどんな就職氷河期でも、どんなにリストラの嵐が吹き荒れても、死に絶えず企業の中心人物として笑顔で生き残る、陽気なアンパンマンみたいな男だ。


        | 香港・中国 | 22:01 | - | - | ↑PAGE TOP
        K君・香港奇行録 (2) 深センで値段交渉 その1
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          深セン。右が深セン駅、正面が香港との「国境」の建物 左が羅湖商業城
          中国の経済特区・深センへ行ってきた。深センは香港から電車で50分。
          もちろん香港はイギリスから返還されたので、香港も深センも中国なのだが、中国本土の人民を大量に香港に流入させたら香港が大混乱するので、香港と深センの間は国境のようになっていて、厳重にパスポートチェックが行われる。

          香港と深センの物価の違いは甚だしく、体感的に深センは香港の3分の1ぐらいだろうか。香港は日本とあまり物価が変わらないが、深センならコーラの500mlペットボトルが50円ぐらいで買える。

          だから香港の人は、週末になると買い物のために深センを訪れ、香港・深セン間の「国境」の入境審査は大混雑になる。
          深センには香港と中国国内からやって来る買い物客のため、大小取り混ぜて商店が莫大な数ある。深センの人口は公称700万人らしいが、実際は1200万人いるという。

          中国本土のショッピングセンターや市場に行くと、値段が書かれていない。料金は交渉次第だ。
          日本人は「大阪のオバちゃん」的な人以外、値段交渉に慣れていない。当然中国人にとって、日本人は気の弱い「カモ」になる。高い料金を吹っかけても、日本人は値引きを主張することなく、言い値のままに買っていく。

          私たちは「羅湖商業城」という、深セン最大のショッピングセンターに行った。ショッピングセンターといっても、日本のイオンモールのようにアメリカの西海岸チックな洗練されたものではなく、6畳ぐらいのアクセサリー・子供服・カツラ・靴・カバン・カーテン・ドライフラワー・カーペット・家具・違法DVDなど小さな個人商店が雑然と何百も集まった、中華料理屋や足壷マッサージ屋、バスセンターまである、中国的カオスの場である。

          日本人も香港観光のついでに立ち寄るらしく、あちこちで中国人から「DVDあるよ」「マッサージどうですか」「ロレックス、時計いかが」と声がかかる。私たちは一発で日本人とわかるようなのだ。

          あまりにも呼び込みがウザイので、私はしつこく「DVDどうですか」と付きまとう中国人を、深セン駅前広場で怒鳴りつけてしまった。
          私はやっぱり、旧日本軍のDNAを濃く受け継いでいるらしい。もし戦前に生まれたら、職業軍人として陸軍に入り中国戦線に送られ、戦後B級戦犯として絞首刑に処されていたかもしれない。自分で言うのもなんだが、私は帝国陸軍の軍服が似合いそうな風貌と体つきをしている。

          さてK君は「羅湖商業城」のある商店で、欲しいものがあったらしい。




          ただ値段交渉が難しい。私はシャイなので、「値段の駆け引きが面倒くさいなあ」と躊躇していたのだが、人見知りを知らないK君は、ズカズカ店に入りこみ、値段交渉に関しては百戦錬磨の中国人のオバサン店員と、計算機で値段交渉を始めた。


           
          | 香港・中国 | 16:21 | - | - | ↑PAGE TOP
          マカオ ヴェネチアンホテル
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            マカオでは「ヴェネチアン」に宿泊した。



            このホテルは部屋数が3000室。世界では2番目に大きい建造物だという(1番はアメリカ・ヒューストンのNASA本部)

            以前、マカオのホテルやカジノは地元資本にしか経営権はなかったが、21世紀になり中国政府の開放政策で、アメリカのラスベガスのホテル王達が、マカオにカジノつき巨大ホテルを建て始めた。

            ベネチアンはその先陣を切って建てられた。2007年8月オープンの真新しい、ゴージャスなホテルである。
            旅行前にいろいろ下調べしたのだが、マカオのホテルはここしかないと、速攻で決めた。



            ホテルへは、マカオのフェリーターミナルから無料リムジンバスがあり便利。「ヴェネチアン」はマカオ半島の対岸のタイパ島にあり、橋で結ばれている。
            だだっ広い空き地に、「ヴェネチアン」は要塞のように威容を誇っている。



            中は金ピカの世界。イタリアのヴェニスを模しているらしいが、派手好きの中国人やアメリカ人が好きそうな内装。唖然とする。



            とにかく建物がでかくて、フロントでチェックインを済ませてから部屋まで10分はかかった。しかし迷うのも一興。ディズニーシーのようで面白い。



            350もの店が並ぶショッピングモールには運河が流れ、ゴンドラもある。さすがに「ヴェネチアン」を名乗っているわけだ。
            空はリアルな空ではなく、天井に空と雲が描かれている。お台場みたいだ。

            深夜1時頃ショッピングセンターを通ったが、ほとんどの店が閉まった後も、昼間の青い空のままだった。夜中に青空を見上げていると、まるで白夜の北極圏か、核戦争後の誰もいない世紀末の光景みたいだった。



            ベッドがキングサイズのダブルで、正方形のように大きい。
            D君もK君も子供のようにベッドにダイブして楽しんでいた。



            このホテルは全室がスイート。広い部屋を持てあましそうになる。



            叶姉妹が泊まりそうなバスルーム。






            部屋の窓の外は、ホテル建設中。いずれはこの空き地に10以上のホテルが建ち、ラスベガスのようになる予定らしいが、今回の不況で建設中止になったホテルもあるらしい。突然の恐慌で状況が変わった。



            カジノの大きさは東京ドーム1個分。グラウンドだけでなく、建物全体の一個分らしい。ものすごく広いカジノで、遠くを見ると地平線が見えそうだ。
            何度も迷うが、迷うのも楽しく、「すごい場所に来ているな。地球にはこんなところもあるんだ」と、海外旅行の興奮を改めて感じる。



            カジノの入り口。18歳以下は立ち入り禁止。客は原則として身分証明書を求められるが、チェックは甘いらしい・・・

            と思いきや、夜、カジノに行くのに、身分証明書のパスポートなしで通り過ぎようとしたところ、私とD君は無事フリーパスだったが、K君だけオバサン係員にパスポートの提示を求められる。

            18歳以下のガキに見えたのだ。

            前にも書いたがK君は童顔で、19歳なのに「くりくりっ」とした小学生のような目をしていて、小池徹平とアンパンマンの中間みたいな顔なので、間違えられても仕方ないところはあるのだが、それでも融通の利かないババアだと腹が立ったのだが、逆らっても仕方なのでパスポートを部屋に取りに行き、無事カジノへ行くことができた。

            とにかく「ヴェネチアン」は日本ではありえない凄いホテルだった。「ヴェネチアン」はカジノのホテルなので、カジノで儲かっているため宿泊料は意外と安い。
            | 香港・中国 | 18:01 | - | - | ↑PAGE TOP
            香港のうまい店 4.欣圖軒 その4
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              K君とD君が頼んだ、メロン入り杏仁豆腐。
              杏仁豆腐がこんな派手なデザートだとは。劇的な登場の仕方に驚く。

              われわれがびっくりするのをみて、ウェイター氏は「どうだ」と言わんばかりの誇らしげな顔をする。
              メロンも杏仁豆腐も丸く切られていて、食事の最後を派手にしめる。

              私はオーソドックスにマンゴープリンを頼む。



              私が一番好きな果物はマンゴーである。
              南国系の果物は、パパイアとかライチとかマンゴスチンとか試してみたが、マンゴーほど口に合う果物はない。
              このマンゴープリンは、酸味をほどよく生かし、鮮烈な果肉の甘味がしっかり残り、申し分のない味。

              以上、会計が23000円ぐらい。
              | 香港・中国 | 16:09 | - | - | ↑PAGE TOP
              香港のうまい店 4.欣圖軒 その3
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                いよいよ登場、北京ダック。
                アヒルの脂が白い皿に滴っているのが、お分かりいただけるだろう。

                欣圖軒の北京ダックは予約制。私も前もってメールで予約しておいた。


                北京ダックは人工的に肥らせたアヒルを、窯でまんべんなく焼く。ダックの焼き方はとても難しい。下手に焼いたらアヒルは黒焦げ死体になってしまう。
                強い火力と、陶器でも焼けそうな本格的な窯が必要だし、もし北京ダックが簡単に調理できる料理だったら、日本の中華料理屋で、もっとダックが普及しているだろう。

                本場北京のダックは、皮だけでなく肉も削いで供されるが、香港の広東風ダックは、皮だけ削ぐ贅沢な食べ方だ。日本の北京ダックも、皮だけ食べる方法の店が多い。
                ケンタッキーフライドチキンだって皮が一番うまい。でも皮がうまいからといって、皮だけ食べて肉を残すのは贅沢だ。広東風ダックの食べ方は、そんな超贅沢な食べ方を実際にやってのけるまさに「皇帝の料理」で、爛熟を超えた退廃的な料理かもしれないが、1度食べたら虜になってしまう。


                削いだダックの皮は「ピン」という小麦粉の皮で巻いて食べるのが正式。ピンは餃子の皮を蒸したようなもので、セブンイレブンで売ってる「ブリトー」のような食感。ブリトーの皮に、ネギと赤ピーマン、そして甜麺醤を少しアレンジしたような甘味噌を包んで食べる。

                ダックの皮は1羽から20枚ぐらい取れる。皮の厚みとダックの脂で、かなり食べ応えがある。

                ブリトーの皮にダックを包んで噛みしめれば、中から脂がジュワーとあふれ、誰もが北京ダックに熱狂するのがわかる。鶏とも鴨とも鳩とも明らかに違う「北京ダックの味」としか表現しきれない味だ。

                ところで、北京ダックを取り上げたブログはよくあるのだけど、できたての皮が艶々したダックの写真は、誰もが掲載している。
                しかし皮を剥がれ、白い肉だけになったダックの写真には、あまりお目にかからない。

                私も旅をする前、白い肉だけになったダックを撮影し、掲載しようと企んだのだが、どうしても褐色に焼かれた美味そうなダックに目がくらんでしまって、皮を剥がれたダックを撮り忘れてしまった。私もK君も食べることに夢中で、写真のことをすっかり忘れていたのだ。

                しかし、肉だけになったダックは捨てられるわけではない。ミンチにしてタケノコやキノコと炒められ、レタスに包んで食べる。肉はパサパサではなく脂を適度に残していて、甘味噌と一緒に食べたらおいしい。

                白い糸のようなものは、生の春雨である。

                欣圖軒の北京ダックはレタス包みと合わせて、約9000円。
                 
                | 香港・中国 | 18:25 | - | - | ↑PAGE TOP
                香港のうまい店 4.欣圖軒 その2
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                  「お通し」の、くるみの飴炊きと、XO醤・醤油の唐辛子漬け・豆板醤。
                  くるみがウマイ。全部食べたら、あとの料理が腹に詰め込めないので、セーブする。
                  このくるみ、袋詰めにして売ってないだろうか。大量生産できそうもない、ナチュラルな味だ。


                  キヌガサダケときくらげの海鮮スープ

                  キヌガサダケ(衣笠茸)は中国の高級キノコで、スポンジみたいな外見。シャクシャクと歯ごたえがいい。きくらげは白色のもの。
                  このスープ、一口目は薄く、第一印象は強くないが、飲み進めていくうちに慈しみを感じる味。だしが丁寧に取ってあり、化学調味料ではなく、素材の味で勝負している。


                  コーンスープ

                  香港のレストランまで来て、ありきたりなコーンスープはないだろうと思うのだが、マネージャー氏のお薦めで頼む。
                  飲んでみたら、とうもろこしを焼いてスープにしているのだろうか、コーンがなぜか香ばしくて、「茹でトウモロコシ」ではなく「焼きトウモロコシ」の味がする。意表を突かれた。家で研究してみよう。


                  揚げワンタンの甘酢がけ

                  甘酢の酢がきつくなく、子供でも好きになる味。ワンタンってスープで煮るのもいいけど、揚げてもうまい。
                  味の素のCookDoの開発者なら、日本に帰って企画会議にのせるだろう。


                  カエルのタイ風炒め

                  これ、アラカルトメニューの「シェフのお薦め」欄にさり気なく載っていて興味を引いたのだが、マネージャーに「シェフのお薦めの中で、とびきりのお薦めは何ですか」と訊ねたら、やっぱりこの料理を勧めてくれた。

                  カエルは中国で「田鶏」と書くように、鶏肉から臭みを抜き、シットリ感とプリプリ感を加えたような味。カエルだからなのか、心地よい弾力性あり。バジルとか香草の匂いが味を引き立て、シシトウのピリピリ感が絶妙で、タイ料理のようなエスニックな味。完全に私の好み。大好きな味。

                  辛い料理なので、これから紹介する北京ダックのあとに出てきた。辛さで舌が麻痺してから北京ダックはまずい。こういう料理を出す順番に対する気遣いが、さすが一流レストランだ。

                  さて、次はいよいよ北京ダック。
                  | 香港・中国 | 21:15 | - | - | ↑PAGE TOP
                  香港のうまい店 4.欣圖軒 その1
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                    インターコンチネンタルホテルのバー。ガラス越しに香港の夜景
                    写真ではよく伝わらず恐縮だが、未来都市のような絶景
                    麻生首相が通っている、東京のどんなバーにも負けない景色
                    私は民主党支持者だが、麻生首相以上の贅沢をしてしまい、首相を責める資格はない



                    インターコンチネンタルホテルの広東料理レストラン、欣圖軒(ヤントーヒン)に行った。今回の旅行で、一番豪華な食事である。
                    欣圖軒から眺める外の風景

                    ここは香港一うまい北京ダックを食べさせる店として評判で、香港一ということはイコール、世界一の北京ダックということになるのだろうか。

                    ところで香港のインターコンチネンタルは浜崎あゆみの定宿で、また先日「花より男子2」のロケが行われたらしく、井上真央・松本潤・小栗旬・松田翔太・阿部力のキャストが勢揃いしたらしい。イケメン揃いだ。

                    もちろん私達3人も、イケメンぶりでは負けてはいない。知っての通り私は塾業界の木村拓哉であり、D君は美容院のカットモデルで、目元が山下智久みたいだ。
                    おなじみのK君は笑顔が爽快な童顔で、小池徹平に似ている。少なくとも田村裕よりは似ている。

                    キムタクと山ピーと小池徹平の3人で、欣圖軒を訪ねた。昼の11時30分に窓側の席を予約しておいた。

                    欣圖軒・店内の様子 食事時には早く、席はまだ埋まっていない

                    ドレスコードが「スマートカジュアル」ということで、ジャケットやネクタイの着用は義務付けられていないが、欣圖軒は香港最高のレストランの1つなのでちょっとおめかしして、K君は入学式用に高島屋であつらえたスーツにネクタイ、私はラルフローレンのワイシャツにアルマーニの茶色のジャケットで乗り込んだ。
                    なんか香港のガイドには、日本人は高級レストランにもTシャツにジーンズの普段着で行く、TPOをわきまえない常識外れな民族みたいなことが書いてあったので、日本人として恥をかかないように、気合を込めて凛々しい服装で行った。
                    ところがレストランに入ると、周りの香港人はカジュアルで、フォーマルなわれわれはメチャクチャ浮いていた。
                    私達の隣の隣の席の男性は、なんとサッカーのメッシのユニフォーム姿だった。その男はわれわれの方に「背番号10」の背中を向けていた。これはラーメン屋に行く時の服装ではないか。どこがスマートカジュアルなんだよ。

                    7〜8年前、私が最初に香港を訪ねた時は、レストランのドレスコードはもっと厳しかったが、最近は中国本土から観光客が多いせいか、服装がいい加減になってしまったのだろうか。


                    さて、食事。
                    メニューの表紙と、箸置きとスプーンの柄が翡翠でできている。盗まれたらどうするのか。純白のテーブルクロスに、翡翠の落ち着いた緑が映える。

                    ランチタイムなので、飲茶メニュー中心に注文する。


                    叉焼饅。中に甘い叉焼が入り、日本のアンマンに味が似ている。日本人を安心させてくれる味。メニューにはなかったのだが、われわれが日本人であるからなのか、黒服のウエーターの方が薦めてくれた。薦めてくれて正解。

                    私はメニューの選択に迷った時は、ウエーターの薦めに素直に従うことにしている。一流レストランでは客が自分の好みに固執するより、選択を店に丸投げした方がいい。
                    一流の店ほど客が料理に満足して、リピーターになってもらうことを望むし、また客に喜んでもらいたい真心があるため、「すべておまかかせします」という心意気で食事に臨んだ方がいい。


                    海老シュウマイ。単純な海老シュウマイだけど、最高の味。

                    海老シュウマイを、箸で崩してみた。

                     
                    海老が豊富で弾力性豊か、歯にアタックしてくる感じ。
                    しかもジューシー。海老の「濡れ加減」が芸術的。日本で食べると海老がパサパサ乾燥していたり、逆に水っぽかったり、何かがおかしいのだ。

                    また、尖った塩辛さなんか絶対感じさせない絶妙な塩味が効いているので、醤油はまったく必要ない。醤油や酢をつけたら味のバランスが崩れてしまう。

                    (つづく)

                     
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                    中国・深センのうまい店 小肥羊 (その3)
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                      この鍋の赤いスープは激烈を極めた。地獄で罪人が泳いでいるような色である。唐辛子の量も凄いし、ニンニクもゴロゴロ入っている。



                      実は私は、赤いスープにはあまり手をつけていない。白いスープばかり食べていた。なぜなら、3人のテーブルに座る位置が、こんな感じだったからである。



                      D君は赤と白を交互に食べられるが、K君は赤いスープ、私は白いスープ真正面の位置である。
                      当然貧乏くじを引いたのはK君で、赤いスープに手をつけざるを得ない。

                      K君は「辛い、辛い」を連発しながら、鍋の色にも負けないぐらい、顔をトマトみたいに真っ赤にしながら食べていた。
                      私はK君の苦痛を横目に、白いスープで余裕をかましていた。



                      しかしまあK君、よく食う男だ。気持ちがいい。連れて来た甲斐があった。
                      私は食うことが大好きな男だが、K君も負けてはいない。

                      K君はいま茶髪で、あまり食べ過ぎると「茶髪豚野郎」にならないか心配なのだが、まあテニスをやってることだし大丈夫だろう。

                      そういえばK君は受験生時代、私が買ってきた参考書・問題集は、ほぼ全部こなした。
                      ふつう、生徒に参考書・問題集を渡しても「ありがとうございます」とは言うものの、手つかずで終わらせる子が多い。どうせBOOK OFFにでも売ってるのだろう。本はきれいなままだから、高価買取されることだろうし。

                      しかしK君は、私の目の前で「どうだ!」とばかり片っ端から問題を解き、どんどん本を汚して、終わったら「早く次の本下さい」みたいな顔をしていた。

                      メシもよく食うし、本もよく食う。猛勉強した結果、1年間でこなした量がこれだけだ。半端じゃない。



                      ところで勘定は、食べまくって4000円弱。中国本土は物価が安い。
                      しかしそれでも、この「小肥羊」は高級な部類の店で、店の外には物乞いの爺さんがいた。
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