猫ギターの教育論

尾道市向島の塾「US塾」塾長のブログ 早稲田大学・開成高校出身 本音が飛び交う、少し「上から目線」の教育論
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アンタにほめられても嬉しくないんだよ先生
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      東大志望の生徒ユウイチが、
           模試でいつものように高偏差値を出す

       タカヒロ先生が、結果をほめる

    先生「ユウイチ、君は勉強よくできるねえ。すごいなあ」
    生徒「・・・」
    先生「何だ? 悪いことでも言ったか?」
    生徒「あのう、先生、それ、僕をほめてるんですか?」
    先生「そうだけど?」
    生徒「あのですね、僕は小学生の時から勉強ができます。先生からも親からも、ずっとほめられ慣れているわけです。いまさらほめ言葉をもらっても、正直うんざりです」
    先生「・・・」
    生徒「たとえばキムタクに「ハンサムですねえ」と言ったら、キムタクはどんな顔するでしょうか? 「またかよ」とウザがるでしょう。できる子に対するほめ言葉って、難しいんですよ」
    先生「・・・」
    生徒「あなたの職員室の机に『子供はほめて育てよう』という教育書が置いてありましたね」
    先生「ああ」
    生徒「あなたがどんな本から影響を受けているか興味があったので、それと同じ本を書店で立ち読みしたんですよ。そしたら本に「教師は子どもに、ほめ言葉の花束を与えよう」と書いてありました。あなたは本に影響されて僕をほめた。でも、あなたのほめ言葉は「君は勉強よくできるねえ。すごいなあ」でした。どこが言葉の花束なんですか? あなたが吐く言葉、つまんなすぎませんか? 花どころかカビですよ」
    先生「・・・」
    生徒「あなたのようなタイプは、『子どもはほめて育てよう』という本を読めばほめる。逆に『ガキはガツンと叱れ!』という本なら叱るんでしょう。定見がない。教育評論家の無責任な教育本や、自己啓発本ばかり読んでる人は、本に流されやすいんですよ。あなたがまさにそうです」
    先生「ちょっと、言葉がすぎないか?」

    生徒「待って! もう一つ言わせて下さい。あなたは学生時代、文学や哲学の本を読んでいませんね。だから「君は勉強よくできるねえ、すごいなあ」というアホ丸出しの言葉しかかけられない。学生時代に狭いコミュニティの中で過ごしていたせいです。言葉を外部に向けて磨いてこなかった。そのツケが一気に出たようですね」
    先生「・・・」
    生徒「もっと若者の心を動かす言葉ってあるでしょうが。言葉の才気と、心底の真心を兼ね合わせたようなほめ言葉が。僕のように、ほめられることに慣れた生徒を酔わせるほめ言葉、考えて下さいよ」
    先生「じゃあ言うぞ」
    生徒「どうぞ」
    先生「お前は勉強を愛し、勉強の神様にも愛されている」
    生徒「はっ?」
    先生「お前は勉強を愛し、勉強の神様にも愛されている」
    生徒「あのぅ?」
    先生「なんだ」
    生徒「アナタ、学生時代変な宗教にはまったでしょ?」
    先生「俺は新興宗教とは無縁だ」
    生徒「そういう言葉のレトリックに酔った、クサい台詞は最悪です。言葉が先に立って、心が追いついていない。何が「お前は勉強を愛し、勉強の神様にも愛されている」ですか。神とか愛とか言葉を使う人に、ロクな人はいない」
    先生「あのなあ、ほめてるんだから感謝しろよ。ほめてこれだけ非難されるのは、やっとれんわ」
    生徒「それはあなたの傲慢さです。あなたはおそらく、ほめたら僕が喜ぶと思ってほめたんですよね。でも僕はあなたを尊敬もしていないし軽蔑もしていない、中間層の教師です。だからほめられても少しも嬉しくない。あなたは自分がほめ言葉をかけたら生徒が喜ぶと考えたわけでしょ?それは自己評価高すぎです。ほめられて嬉しいのは、尊敬した人にほめられた時だけです」
    先生「・・・」
    生徒「僕が尊敬しているヤマギワ先生から「お前は勉強を愛し、勉強の神様にも愛されている」と言われら、僕は喜ぶでしょう。ほめ言葉なんて、何を言うかではなく、誰が言うかが大事です。恋愛といっしょで、あなたにほめられても興味がない女子から好きですと告白された時と同じ気分で、どう対処していいかわからない」
    先生「・・・」
    生徒「人をほめるには、それなりの資格がいるんです」
    先生「・・・」
    生徒「しかも、今日のあなたのほめ方は、生徒をほめてる自分が美しいというナルシスト臭がしましたし、言葉も軽い。だから腹が立ったので、言わせていただきました」
    先生「・・・」
    生徒「どうして怒らないんですか?」
    先生「えっ」
    生徒「これだけ生徒から生意気な言葉かけられて何も言わない。たとえば僕がもしサラリーマンになって今日のような言い方を上司にしたら、一生組織で塩漬けですよね。教え子の将来を考える教師なら、ガツンと言うでしょう。あなたは反論もできず黙っているだけ。情けないなあ。生徒への愛が足りない」
    先生「う=====」
    生徒「どしたんですか?

    先生「うっ、うぬぼれるな。誰がお前のような生徒をかわいがるか。俺はお前が今日みたいに生意気ことを誰かに言って、破滅するのが楽しみなんだよ。かわいい奴には注意するわ。命かけてね。だがお前のような奴はスルーだ。将来地獄を見ろ」
    生徒「僕はそんなへまはしません。人を選んで言いますから」
    先生「俺をなめんな。じゃあ今、お前に地獄を見せたる。俺がペナルティを与える。お前、あとで職員室まで来い」
    生徒「ははは。そうそう。それがあなたの本性です。どの教育書に、問題ある自分に逆らった生徒に対して「あとで職員室に来い」と脅すと書いてありましたか? 理性より感情が先に立つ。最低のやり方ですね。善人に化けるならもっとうまく化けないと」
    先生「なにおっ」
    生徒「あなた、教育書を見ていい先生を演じるんなら、最後まで演じ切りませんか? もう化けの皮がベロリと剥げてる。耐用年数が短い化けの皮ですねえ」
    先生「いまのうちにほざいとけ」
    生徒「・・・」
    先生「どうした、突然黙って」
    生徒「先生」

    先生「何だ?」
    生徒「あなた、僕のこと嫌いだったでしょ。今日の会話の前から」
    先生「そんなことはないが」
    生徒「いや、それはわかります。生徒は自分が先生に好かれているか嫌われているか、見抜きますから」
    先生「・・・」
    生徒「あのですね、本当に好きだったら、怒っていても愛情が伝わるし、ほめていても無関心が伝わる。まあこれは僕の尊敬するヤマギワ先生の言葉ですが」
    先生「・・・」
    生徒「とにかく、軽々しいほめ言葉で、嫌いな生徒を愚弄して、人をバカにすんのやめてくれませんか? 偽善者教師は吐き気がするね」

     



     
    | こんな生徒は嫌だ | 19:15 | - | - | ↑PAGE TOP
    無人島に10冊参考書を持っていくとしたら(下)
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      生徒「英文読解の本は何がいいでしょう。迷ってます。僕は西きょうじの『ポレポレ』にしようかと思っていますが・・・」

       

      (生徒の心の声・・・やっぱり『ポレポレ』が一番安心できるよね)

       

      先生「いや、『ポレポレ』は難しいから、同じ西きょうじの基本的な『英文読解入門 基本はここだ!』はどうかな?

       

      (先生の心の声・・・お前に『ポレポレ』は難しい。やめとけ。偏差値45のヤツに『ポレポレ』は手に余る)

       

      生徒「でも『ポレポレ』は評判いいですよ。難しいのはわかりますが、チャレンジしたいです!」

       

      (生徒の心の声・・・『英文読解入門』だって? なめやがって! 簡単な英文しか載ってない本でしょうが。俺は応用問題が解きたいんだ。勉強は基礎から積み上げるより、応用から全体を俯瞰した「パラシュート勉強法」の方が、全体像を見渡せていいと俺は聞いたぜ。俺は早稲田志望だぞ。ここはポレポレだろ。素人め)

       

      先生「『英文読解入門』は、英文は簡単だけど、解説が理屈に合ってるよ。簡単な英文で、英文読解の普遍的な理屈を学べる本なんだ。西先生の理屈を頭に埋め込めば、長い文を読む手掛かりになる。「英文読解装置」が脳に建設されるよ。最初の一冊として万人に薦めたい」

       

      (先生の心の声・・・何が難しいことからチャレンジしたいだ。どうせどこかで、鳥の目で俯瞰する「パラシュート勉強法」のにわか知識でも仕込んだんだろう。こんな低学力の生徒が応用から始めたら、パラシュートどころか飛び降り自殺だろうが。おとなしく『英文読解入門』やれよ。この年頃の奴は、変なプライドで難しい参考書やって挫折する)

       

      生徒「『ポレポレ』はダメなんでしょうか・・・?」

       

      (生徒の心の声・・・俺は早稲田受けるんだ。『英文読解入門』みたいな簡単な英文が早稲田に出るかよ。入試問題に即したレベルの英文読むのが定石じゃないか)

       

      先生「『英文読解入門』をやって、それからポレポレをやればいいんだよ。ポレポレは難しいから、ワンクッション欲しいんだよ。ゴールは『ポレポレ』、スタートは『英文読解入門』。これでいいじゃないか」

       

      (先生の心の声・・いやあ、西きょうじ先生にも困ったもんだ。よくもまあ渾身の著書に『ポレポレ』というタイトルをつけたと思う。ふつうなら編集会議で一笑されるだろうに。書店で『英文問題精講』『英文解釈の技術100』『英文読解の透視図』『思考訓練の場としての英文解釈』と厳めしい英文解釈本が並ぶ中で、『ポレポレ』のタイトルは異彩を放つ。表紙も象だし。思いっきり親しみやすい。だから『ポレポレ』を簡単な本と間違って買う受験生はあとをたたない。これは「オレオレ詐欺」じゃなくて「ポレポレ詐欺」だ)

       

      生徒「じゃあ『英文読解入門』にします」

       

      (生徒の心の声・・・だったら『英文読解入門』1週間ですませてやらあ)

       

      先生「そう『英文読解入門』と『ポレポレ』は2冊で1冊だ。英語が苦手な人はね、文章が長くて単語が難しくて解説がわかりにくい参考書は、絶対途中ギブアップする、『英文読解入門』はこの3つの弱点がないし、しかも薄いから完走でき反復できる。とくに比較の部分は5回以上読んでほしい」

       

      (先生の心の声・・・そう。『ポレポレ』も『英文読解入門』も、受験生がつけた手垢の累積数ではピカイチの本だ。こういうブランド物の鞄のように、使い込めば使い込むほど味が出る「強い参考書」は頼りになる)
       

      | こんな生徒は嫌だ | 16:05 | - | - | ↑PAGE TOP
      無人島に10冊参考書を持っていくとしたら(中)
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        前回のつづき

         

        生徒「先生の推薦する参考書、大変参考になります。お忙しいところもう少し質問させてください。古文の単語集は何がいいですか?」

         

        (生徒の心の声・・・お忙しいところって、人望ないから暇人なんだよな、こいつ。さて、いったい何を勧めるかなぁ? 下ネタ好きそうな顔してるから、『ゴロゴ』かもな。「俺は生徒の気持ちがわかる、話がわかる、若者と感性があう先生だ」と思われたい教師は決まって『ゴロゴ』を勧めたがる。堅苦しくないところをアピールしたい自己演出家。こいつもそうだ。『ゴロゴ』とみたぜ)

         

        先生「『マドンナ古文単語』がいいと思うぞ。正統的で、漢字のイメージとともに暗記できる。収録単語数が少ないが、まずこれを終わらせることが先決だな。『ゴロゴ』は語呂が強烈すぎて、いざ長文を読むとき意外に役に立たないんだな」

         

        (生徒の心の声・・・意外に『マドンナ』ときたか。ゴロゴの下ネタよりマドンナの色気か。でも何がマドンナだ。洋モノ好きなのかよ。奥さんの顔見たことあるぜ俺。マドンナどころかスーザン・ボイルみたいな容姿なのに)

         

        生徒「さっそく『マドンナ古文単語』買ってやってみます。先生、テストしていただけますか?」

         

        (生徒の心の声・・・いちおう意識高いとこをアピールしておこう。こいつどうせ熱意に欠けた教師だから、「いいよ。テストしてやる」と言っておきながら、手ぇ抜いてテストなんてしないぜ。松岡修造みたいな熱意ある先生なら、テストで暗記できてないと叱るのだろうが、こいつは叱る度胸も熱意もない)

         

        先生「いいよ。テストしてやる」

         

        (先生の心の声・・・こんなん口先人間だから、やってくるわけないじゃろう。一応言っておくわ)

         

        生徒「ありがとうございます! 先生が頼りです!」

         

        (生徒の心の声・・・大人にはリップサービスですよっと。やれやれ)

         

        生徒「あと、僕は世界史選択ですけど、一問一答、先生は何をお勧めされますか?」

         

        先生「山川出版社の一問一答がいいと思う」

         

        (生徒の心の声・・・あららら、やっぱり参考書に無知だわ。知識が20世紀で止まってる。自分の世代の参考書しか勧めない。まあ学校の先生は忙しいから、学参売り場なんかいかないんだろうけど、Z会とか東進とか良いのが出てるのに。山川のは古臭いんだよ。演歌みたいだ。こいつは山川豊か)

         

        生徒「Z会とか東進はどうでしょう? 東進の一問一答は私大に即していると言いますが」

         

        (先生の心の声・・・参考書の名前だけはよう知っとるのお。参考書には詳しいけんど、肝心の歴史用語や人名には全然知らんのじゃ)

         

        先生「じゃあいろいろ試してみて、好きなのを選んだらどうだろう?」

         

        (生徒の心の声・・・逃げやがったなこいつ)

         

        生徒「じゃあ先生のおっしゃる通り、山川の一問一答を使います! ところで先生、英文法は『ネクステ』だけじゃ解説が詳しくないので、何か分厚い参考書を勧めていただけないでしょうか?」

         

        (生徒の心の声・・・どうせ『Forest』だろ。定番しか言わねえんだよな。俺の低い英語の学力を考慮しないで『ロイヤル英文法』とか言い出すかもしれん。気のきいた教師なら『一億人の英文法』て答えるはずだ。わかりやすいし、一番売れてるし、俺でも通読できそうなくらい文章がうまいし、図表の斬新さは、神!)

         

        先生「『一億人の英文法』以外は捨てなさい」

         

        (生徒の心の声・・・えっ、そこまで言い切るかよ。俺の考えは正しかったな。でも初めて気が合ったぜ。さすが『一億人の英文法』の底力)

         

        生徒「『一億人の英文法』は僕も持っています。本屋で見た時、他の文法参考書とは、モノが違うと思いました。文法用語が使われてないんですよね。だからわかりやすいです」

         

        (先生の心の声・・・文法用語って、副詞節とか後置修飾とか等位接続詞とか覚えんさいや。手抜きしなさんなや。じゃけんど、このレベルの高校生に支持されてるくらいじゃけえ、『一億人の英文法』はものすげえんじゃけど。文章もわかりやすいけんのう。他の文法書がカビ臭い純文学なら、『一億人の英文法』は村上春樹かのう)

         

        先生「文法は『一億人の英文法』で決まり。こういう素晴らしい参考書は、中国に輸出してもいいな。タイトルを『十億人の英文法』に変えて。ははは」

         

        (先生の心の声・・・われながらうまいオチじゃ)

         

        (生徒の心の声・・・下らねえ。「笑点」のジジババ相手にか通用しないぜ)

         

        生徒「なるほど! 先生うまいこと言いますね。さすがです。座布団3枚!」

         
        (つづく)


         

         

        | こんな生徒は嫌だ | 17:56 | - | - | ↑PAGE TOP
        無人島に10冊参考書を持っていくとしたら(上)
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          生徒「先生、今お時間よろしいでしょうか?」

          先生「ああ、いいけど」

          生徒「僕、早稲田の法学部行きたいんです。受験まであと1年です。僕は参考書で自学自習したいんですけど、もし無人島に3か月一人ぼっちで監禁されるとして、10冊だけ参考書を持っていけるとしたら、過去問以外で、何がいいでしょうか? アドバイスお願いします!」


          (生徒の心の声・・・この人が、勉強法や参考書にどれだけ詳しいか試してやろうじゃないか)

          先生「なかなか面白い質問だな。早稲田だったら英語国語社会の3教科か。でも参考書やる前に、学校の勉強をおろそかにしたらいけないぞ」

          (先生の心の声・・・こいつ「意識高い系」なんよ。やる気はあるけど空回りするんじゃ。勉強するより勉強法の本読んでる時間の方が長いし、家で勉強してるより参考書売り場の滞在時間の方が長い。参考書なんて一冊信じて繰り返せばええのに、すぐ新しい本に乗り換える浮気性なんじゃけえ困る)

          生徒「もちろんわかっています。授業や課題はおろそかにはしません」

          (生徒の心の声・・・学校の勉強おろそかにするなって、高校は国立を受ける連中にしか照準合わせてないし、授業もつまんないし、課題も的を外している。だから自学自習しなけりゃならないんじゃねえかよぉ)

          先生「まず英単語集だな。やっぱり『ターゲット』かな。歴史と伝統のターゲットなら安心感あると思う」

          生徒「『システム英単語』や『単語王』はダメなんですか?」


          (生徒の心の声・・・この人、たぶん高校時代にターゲット使ってたから、英単語集はターゲットしか知らないんだな。たぶんシス単も単語王も知らないんじゃないのか。最近の参考書のトレンドに無知で、自分が使った参考書しか推薦できない。自己愛が強く、しかも情報弱者なのは困る)

          先生「だって、うちの高校では『ターゲット』使ってるだろ。一つに絞ったほうがいいよ」

          (先生の心の声・・・正直ワシだって『システム英単語』の方が『ターゲット』よりええとは思うよ。ミニマルフレーズと多義語のBrush Up!は芸術品じゃけえのお。じゃが、ワシらの学校で使ってるのは『ターゲット』なんよ。ワシが決めたわけじゃないけど、昔からそうなっとるけえ仕方なかろうが。2冊も3冊も単語集使うのはいかんのじゃ。こんなん飽きっぽいからすぐ新しい本に手を出したがらあ。そりゃそうと、ボキャ貧のくせに何が『単語王』じゃ。自分の偏差値ちったあ考えろや)

          生徒「『ターゲット』一つをじっくりですね。アドバイスありがとうございます。では、英文法は何がお勧めでしょうか?」

          (生徒の心の声・・・誰が『ターゲット』なんかやるか。『シス単』使おっと。文法も一応聞いといてやれ。参考書の名前ろくに知らないから、こいつ絶対『ネクステ』って言うぞ)

          先生「やっぱり『ネクステ』が一番かなぁ」

          (生徒の心の声・・・『ネクステ』キターーーーーーーーーーーッ! 問題量だけ多くて解答がしょぼいネクステ。ネット界隈で評判が悪いネクステ。誰が使うかネクステなんか)

          生徒「先生がおっしゃるんなら『ネクステ』ですね」

          先生「そう。『ネクステ』を最低5回は繰り返そう」


          (先生の心の声・・・つうか、『ネクステ』の問題量多いとか、解答が少ないとか文句言ってるヤツが早稲田に合格するわけなかろうが。『ネクステ』批判するのは力不足な奴じゃ。こんなんネクステやんねえぞ。やらないというか、できない)

          生徒「現代文の力を上げるには何がいいでしょうか? 定評ある、河合塾の『現代文と格闘する』はどうでしょう」

          (生徒の心の声・・・『現代文と格闘する』は、早稲田に行った先輩が勧めてたぜ。この人、どんあトントンカンな参考書ススめてきるか楽しみ)

          先生「『現代文と格闘する』みたいな難しい参考書やるより、まず漢字ドリルとか、現代文のキーワード辞典とか、基礎工事からやったほうがいいと思うがなあ」

          (先生の心の声・・・『現代文と格闘する』は解説が長くて現代文が得意じゃないと読みこなせんのよ。。こんなんみたいな現代文が苦手なガキには、保険の約款にしか見えない思うんよ。現代文と格闘したら負けるに決まっとろうが)
           
          (つづく)


           
          | こんな生徒は嫌だ | 17:24 | - | - | ↑PAGE TOP
          部活で塾を遅刻し逆ギレした高校生
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            ある塾。時間は19:00。高校生が部活で塾に遅れてくる。
             
            生徒「遅れて申し訳ありません」
            先生「どうして遅れたんだ?」
            生徒「顧問の先生のミーティングが長引いてしまって・・・」
            先生「塾に遅れる時は、塾がはじまる時間より前に、電話連絡するのがルールじゃないのか?」
            生徒「本当に申し訳ありません。でも顧問の先生の話が長くて、抜け出すことができなくて・・・」
            先生「勉強と部活どっちが大事なのか? お前がやったことは遅刻だ」
            生徒「・・・」
            先生「今から始末書書け。原稿用紙2枚だ」
            生徒「・・・」
            先生「どうした、書かないのか」
            生徒「いやです」
            先生「何だと? 遅刻しておいて開き直りか?」
            生徒「確かにルールを守らなかった僕が悪いです。でも、今日は本当に抜け出せなかったんです。そこまで僕が言われることはないと思います」
            先生「お前、高2だろ? 最近バスケのやり過ぎで成績下がってないか? 部活ばかりに熱心になり、勉強が疎かになっている。高校生の本業は勉強だろうが。 将来おまえはバスケで飯を食っていくのか? そこまで才能があるのか?」
            生徒「勉強が大事なのはわかっています。でも部活は楽しいし、僕の生きがいです。それにうまくは言えませんけど、部活は人間的に成長できているように感じています」
            先生「人間的成長? お前が今やってることは、遅刻して、しかも逆切れして注意している私を非難している。そんなの社会ではやっていけんぞ。世間に出たら失格だ」
            生徒「あなたは僕の未来の予言者ですか。世間とかいう曖昧な言葉を使わないでください。じゃあ聞きますが、あなたはどれだけ立派な社会人なんですか?」
            先生「何だと偉そうに。俺は塾を経営している。戦国大名みたいに、塾張って生きてるんだ。ポリシー貫いている。部活に燃えて、勉強を教えるという本業を忘れている、君たちの部活顧問の公務員とは違う」
            生徒「僕の顧問の先生の悪口を言わないでください。だって僕は顧問の先生を尊敬していますから。尊敬している人の悪口言うと許しませんよ」
            先生「俺は尊敬していないというのか?」
            生徒「あなたを尊敬? まさか。だってあなたはお金取って教えているわけですよね。顧問の先生は残業手当ももらえず、休日も僕らのために頑張って下さってます。僕たちを育てるために、無休無給で働いていらっしゃいます。あなたとは違います!」
            先生「いいか、いま行き過ぎた部活は社会問題になってるぞ? 学校の先生が無休無給で部活に駆り出され、先生が読書をする暇がなく、教材研究できず、必然的に授業力が落ち、学力低下につながってるって指摘されてるぞ」
            生徒「社会問題? あなたは学校の先生の労働条件を改善したいと偽善者のようなこと言いながら、要するに部活が気に入らないだけでしょう。本心はわかっていますよ」
            先生「違う!」
            生徒「まあ落ち着いて聞いて下さい。あなたは学校の先生の授業力が低下してるとおっしゃっていますが、そんな統計どこにあるんですか? 見せて下さいよ。ありますか?
            先生「・・・」
            生徒「学校の事情もよく知らないで学校批判する塾講師は、カッコいいものではないですよね。それから、あなたはどれだけ立派な授業やってると言うんですか。あなたはBlogやTwitterで「俺の授業はうまい。指導力は抜群」と自己申告していますが、しょせん井の中の蛙のような気がします。予備校だったらまわりに優秀な先生がいるから、自然に授業力が上がります。でも、あなたはお山の大将のままです」
            先生「俺は評判いいぞ。お前に何がわかるんだ」
            生徒「どうせ仲間ぼめでしょ? あと、あなた、YouTubeで「授業の笑い方講座」というのやってませんか?」
            先生「やってる。再生数も多いぞ」
            生徒「あれ、若い先生に笑顔が大事だね、ベテランの私が笑い方を教えてあげるよという趣旨なのでしょうが、あなたが「私の笑顔をお手本にしてください」と言ってる、その笑顔が気持ち悪いと評判になっているのは知ってますか? あなたの笑顔講座の再生数が多いのは、あなたから笑顔を学びたいのではなくて、あなたの気持ち悪い笑顔を笑うためです。高校の女子の間でも「気色悪い、気味悪い、気分が悪い」と悪評がすごいです。あなたはメタ認知ができていない」
            先生「失礼なことを言うな!」
            生徒「すいません。事実です。でも言うべきじゃなかったですよね。あなたが顧問の先生の悪口を言うので、ついかっとなってしまいました。僕たち部活生としては、自分を捨てて頑張って下さる顧問の先生に魅力を感じます。社会から非難されようとも、僕らは顧問の先生の味方ですからね」
            先生「お前ら怒鳴られてばっかりじゃないか」
            生徒「はい。そりゃあ顧問の先生からはメチャクチャ叱られますよ。理不尽なことだってある。でも顧問の先生からは愛情を感じます。あなたのように感情で怒っていない。あなたは部活生と顧問の先生の人間的な絆に嫉妬しているだけでじゃないですか?」
            先生「そんなことはない。あと、お前のバスケ部の顧問、体罰やってるぞうじゃないか」
            生徒「尊敬する先生から体罰受けたら気合が入りますが、嫌いな先生から体罰受けたら、警察に110番しますね」
            先生「部活とは宗教みたいなもんだな。それから、お前のその坊主頭は何だ。大会で負けたのかどうか知らないけど、別の生き物みたいだぞ」
            生徒「僕の頭をバカにしないで下さい! そりゃあ野球部じゃないのに坊主は恥ずかしいですよ。ハゲって言われるし。でも顧問の先生は僕たちを成長させるために刈らせたんです。尊敬している人の命令なら、髪だって切ります」
            先生「ふん、お前ら部活の人間は奴隷みたいじゃないか」
            生徒「宗教の次は奴隷ですか。あなたは個人事業主だから好き勝手できる。でも僕らは将来、組織の中で生きていく人間の方が多いと思います。そのためには我慢を覚えなければなりません。その我慢を教えてくれるのが部活です。顧問の先生です。組織の一員として、まわりに迷惑がかかるような自己主張をしないで、集団としての力をフルに生かせるようにする訓練。それが部活です」
            先生「まわりに迷惑がかかる言動をしないって、お前は今日、そういう言動しまくってるじゃないか。矛盾してないか?」
            生徒「それはあなたが最低の人間だからです。俺は立派な社会人だ。俺がルールだって上から目線。部活の顧問の先生からは、悪いものには悪いと度胸を持って言え、そう教わりました。僕だってあなたが怖い。でも部活で鍛えた精神力で、こうやってあなたの理不尽な言動と戦っているんです」
            先生「お前、塾やめろや」
            生徒「言われなくてもやめます。いままでありがとうございました。でもあなたは僕の大事な部活を否定しました。しかも僕が一番尊敬する顧問の先生の悪口を言いました。あやまって下さい」
            先生「なんで俺があやまるんだ」
            生徒「あやまらないと、僕だけじゃなく、みんな塾をやめますよ。個人塾は悪評が立ったら、すぐ潰れますからねえ」
            先生「・・・」
            生徒「どうなんですか? そもそもあなたが、僕がきちんとあやまっているのに執拗に責めて、始末書まで書かそうとした。遅刻した僕は確かに悪い。でもあなたがやったことは、たかだか窃盗の罪に懲役10年を宣告する、前時代の裁判官みたいじゃないですか。個人塾という狭い空間だから許されると思うあなたの傲慢さが嫌いだ。さあ、あやまって下さい」
            先生「・・・」
            生徒「土下座して下さい」
            先生「・・・」
            生徒「塾を守りたかったら、土下座して下さい」
            先生「・・・俺が・・・俺が悪かった」
              先生、土下座する。
            生徒「あなたは自称戦国大名でしたよね? ポリシーがあるんですよね?」
            先生「ああ」
            生徒「では何であやまるんですか? 高校生のガキに対して。プライドというものはないのですか?」
            先生「・・・」
            生徒「あなたは塾講師。僕が指摘した通り、しょせん商売人なんですね。僕に塾をやめろと偉そうに言った。一人だけだったら懐は痛まないでしょう。でもみんなやめるとなると土下座した。塾生が全員やめたら、あなたは生計を立てられなくなる。個人塾のお山の大将ではなくなる。潰れてどこか組織に属さなければならない。組織で我慢して生きねばならない。あなたには部活で鍛えられたような、我慢する精神力がない。それを一番わかってるのは、あなた自身だ。井の中の蛙という安住した場所を奪われるのが怖くて土下座した。何が戦国大名ですか。歴史ものの読みすぎでしょう」
            先生「おい」
            生徒「はい」
            先生「戦国大名というのはな、好き勝手に生きたわけではない。家康だって秀吉に頭を下げた。真田だって上杉・北条・徳川の大勢力に挟まれ、調略を駆使して這いつくばった。自分の命を、家族を、部下を、領民を守るために頭を下げた。俺だってそうだ。身を守るために、塾生を守るために頭を下げた。お前は笑うかもしれんが、俺じゃなければ成績が挙げられない生徒がいる。そんな自負心を持って塾をやっている」
            生徒「それは意識過剰じゃないですか、あなたにはそんな力は・・・」
            先生「黙れ! お前ら部活で頑張っていると言ったな。部活はしょせん自己満足だ。負けて死ぬわけじゃない。ゲームだ。修羅場じゃあない」
            生徒「あなたは部活やスポーツがわかっていない。また部活をバカにするのか」
            先生「好きに言ってろ。俺は何度でも土下座してやるぞ。すいませんでした。すいませんでした。すいませんでしたぁ・・」
             
             
             

             
            | こんな生徒は嫌だ | 18:27 | - | - | ↑PAGE TOP
            先生は左翼なんですか?
            0

              先生「治安維持法は、私有財産制を批判し、共産主義革命をめざす人物を死刑にした悪法だね」

              生徒「治安維持法は、悪法じゃないです」

              先生「はぁ?」

              生徒「先生、左翼ですか?」

              先生「違う。俺はいつも中立的な政治的立場だ」

              生徒「そういう自分が中立、自分が庶民感覚というのが一番怖いんですけどね。いざとなったらマスになって暴走する」

              先生「森重は特定の政治的立場にはない。勘違いするな」

              生徒「じゃあ再びたずねます。治安維持法は悪法ですか?」

              先生「そうだろうが」

              生徒「思想的に偏った見方ですね。だって治安維持法で共産主義に対して厳しい締め付けをしていなかったら、日本は共産主義国家になったかもしれないんですよ」

              先生「それはお前の考え過ぎだろう」

              生徒「違います。1918年にロシア革命が起きて、ソビエト連邦という世界最初の共産主義国家ができた。あんな巨大な面積の国が一気に真っ赤に染まった。巨大なトマトに地球儀が侵食されたようなものです。社会主義国家で人々は自由を奪われ息もできない。日本にも赤い粘液が侵食してきます。だって中国だって朝鮮北部だってモンゴルだって東ヨーロッパだって、赤いトマトの妖怪に侵略されたわけじゃないですか。それを阻止したのが治安維持法です。赤いダムの決壊を水際で防いだ法律じゃあありませんか」

              先生「森重的には、治安維持法が太平洋戦争で日本が負けた原因だと思うけどな」

              生徒「先生、その森重的という言い方はカッコ悪いですよ。自己顕示欲強すぎませんか?」

              先生「矢沢永吉だって一人称がヤザワだろうが」

              生徒「オードリーの春日だってそうでしょ」

              先生「うるさい! お前は右翼だろ!」

              生徒「左翼!」

              先生「右翼!」

              生徒「あなたは想像力が硬直化していますね。もし日本が共産主義になったら、いまの日本は、中国や北朝鮮みたいになっているかもしれないんですよ。中国は毛沢東の大躍進政策で何千万人もが餓死し、文化大革命で無駄な10年を過ごした」

              先生「それで?」

              生徒「中国だったら経済発展してますからまだマシですが、北朝鮮みたいな国になっていいんですか? 強勢大国日本。国民男子が刈り上げを強制され、反逆者は強制収容所で労働思想改造、ひどければロケット弾で処刑ですよ。日本を共産主義から救ったのが治安維持法でしょうが。それを悪法というのはおかしいです」

              先生「お前の考え過ぎだ。俺だって北朝鮮は嫌だ」

              生徒「でも先生、あなたみたいな左翼は、自己顕示欲が強いんですよね」

              先生「あ〜、何度言ったらわかるんだ。俺は左翼でもないし、自己顕示欲も強くない」

              生徒「体制批判する人間は、自分が体制側に立ちたいという、潜在的野心とプライドがあるんですよ」

              先生「俺にはそんなものあるわけないだろ」」

              生徒「あなたが「森重的」と自分を呼ぶのは、潜在意識がクジラの死体のように海にプカプカ浮かんでいるんですよ。誰の目にも隠せやしない」
              先生「勝手に言ってろ」
              生徒「共産主義の指導者は、自分の名前を都市の名前にしますよね。ソ連のレニングラードやスターリングラード、ベトナムなんか人口最大の都市サイゴンを、独立の父の名前ホーチミンに変えちゃった」

              先生「サイゴン陥落の時ホーチミンはもう死んでいたよ。生きてたら自分の名前を町の名前になんかしないだろう」

              生徒「でも先生、あなたららやりますよね。あなたの左翼的自己顕示欲なら絶対にします。ヒトラーだってベルリンをヒトラー市にしなかった。あなたが共産主義革命を起こしたら、東京を森重新太郎市にするでしょう」

              先生「馬鹿かおまえは」

              生徒「ついでに東京という名のついたものすべて、あなたの名前、森重新太郎に変えるんです。東京スカイツリーは森重新太郎スカイツリー、東京ラブストーリーは森重新太郎ラブストーリー、東京音頭は森重新太郎音頭」

              先生「しねえよ!」

              生徒「島倉千代子の『東京だよおっかさん』は『森重新太郎だよおっかさん』」

              先生「たとえが古いぞ!」

              生徒「森重新太郎電力福島原発事故」

              先生「なんか俺が悪いみたいじゃないか!」

              生徒「森重新太郎都前知事石原慎太郎」

              先生「名前が重なってややこしいわ!」

              生徒「名物、森重新太郎ばな奈。なんかやらしい」

              先生「よしなさい!」


               

              | こんな生徒は嫌だ | 16:37 | - | - | ↑PAGE TOP
              教育実習「先生のギャグはつまらない」
              0

                (教育実習で。大学生の先生が講義中)

                先生「本能寺の変は1582年、イチゴパンツと覚えようね」

                          教室沈黙

                生徒「あのう、ちょっといいですか」

                先生「なんだい」

                生徒「僕たちに気をつかわせないでもらえませんか?」

                先生「どういうこと」

                生徒「先生の授業、退屈で、聞いているのがつらいんです。我慢して聞いていましたが、気をつかうのは限界です」

                先生「そんなに退屈か?」

                生徒「すいません。正直に言い過ぎて。みんな、真面目に聞いていなけりゃあ先生に悪いと、気をつかっているんです。それが先生によく伝わってないみたいだったので」

                先生「・・・」

                生徒「つまらない映画だったら観客は帰れますが、つまらない芝居は演じる人に失礼だから帰れませんよね。僕らはそんな心境なのです」

                先生「・・・」

                生徒「本能寺の変がイチゴパンツ。本来ならもっと笑いが出てもいいギャグです。飛び切り面白いわけではありませんが、絶望的につまらなくもない。硬い授業の緩衝材になるくらいのレベルにはあるギャグです。でも先生が「イチゴパンツ」と言った時、笑いは出なかった。しらっとした空気が流れた。なぜだかわかります?」

                先生「僕の授業がつまらなかったということか?」

                生徒「厳密に言うと少し違いますね。教育実習の先生の授業には、もともと僕たちもあまり期待していません。でも下手だけど謙虚で「僕の授業なんか聞かせてごめん」という態度の先生は温かく迎え、応援したくなります。でもあなたは違う。下手なのに自分はうまいと思っている。で、ドヤ顔でイチゴパンツ。だから辟易してるんです。ギャグが受けなかったのはあなたへの軽い反発です」

                先生「俺は話術があるって言われるぞ。飲み会でもみんな黙って僕の話を聞いてくれるし。君の耳がおかしいんじゃないか?」

                生徒「飲み会と授業は違うでしょ。あなたの話を飲み会で聞いてもらえるのは、あなたの声が大きいからです。天性の押しつけがましさがある。あなたの授業はジャイアンリサイタルなんですよ」

                先生「何だと!許さんぞ!それにイチゴパンツ、面白いじゃないか」

                生徒「先生、あなた、テレビは見ます?」

                先生「俺はテレビは見ない。下らないから。特にバラエティ番組」

                生徒「あのですね、テレビはギャグの最先端ですよ。お笑い芸人はクレバーです。テレビを見ていない人が「俺は面白いだろう」と繰り出すギャグほどイタイものはありませんね」

                先生「なにをっ」

                生徒「まあ興奮せずに最後まで聞いて下さいよ。あなたは自由闊達な知識人を気取っているが、実態は親父ギャグがイタい若年寄です。あなたにとってイチゴパンツは究極至高のギャグなんでしょうけど、ブラマヨやチュートリアル見てる僕たちからすれば「なんだこれ」ですよ。あなたの井の中の蛙っぷりが、イチゴパンツに象徴されています」

                先生「だったらお前ら、どうせ気をつかうんだったら、イチゴパンツで笑えや!」

                生徒「じゃあ、もう一度言ってみてください」

                先生「本能寺の変は1582年、イチゴパンツ」

                生徒「ワハハハハハ、ワ〜ハハハハ、面白いよう、キャハハハ、ヒクヒク、ヒー」

                先生「おのれはワシをなめとるんか?」

                生徒「やっと傲慢な本性を見せ始めましたね。僕らにはあなたが猫をかぶっている時から、あなたの本性が読めていましたが。一人称が僕から俺、ワシへと変わってますね」

                先生「ワシで悪いかボケ。性格悪いんはお前の方じゃ」

                生徒「わかりました。それは認めましょう。すいません。ところで先生に一つ質問があります。先生は塾で働いたことがありますか。学校の先生になるには、大学時代塾で授業をやると、いい訓練になると聞いたことがありますが」

                先生「そんなもんあるかい。ワシは塾が大嫌いじゃ。あんなん金を取る学校じゃろうが。塾講師なんかせんわい、そぎゃあなもん」

                生徒「あなたの授業、一人よがりなんですよ。塾にいると下手な授業をするとコマが減らされたり、アンケートで悪く書かれたり、ひどい時にはクビになるから、授業力が上がる。あなたにはそれがない」

                先生「あのな、塾が勉強だけを教えるところだろ。学校は「生きる力」を育てる所だ。学校と塾は違う。勘違いすんな」

                生徒「よくわかりました。ここであなたに聞かせたいものがあります」

                先生「何だ」

                生徒「あなたの授業をスマホで録音したものです」

                先生「勝手に録るな、そんなもん」

                生徒「ごめんなさいね。あなたは自分の授業を録音して聞いたことがありますか?」

                先生「ない」

                生徒「ではお聞かせしましょう」

                 

                授業録音「ええ、織田信長は、ええと、楽市楽座を、で楽市楽座は室町時代の慣習を取り去ったわけで、特権的商人を排除したというか、とにかく楽市楽座は当時としては斬新で、え〜それから安土に城を築き、あ〜で安土城は立派な城で、う〜それから楽市楽座を安土から・・・」

                 

                先生「やめろ!」

                生徒「わかりましたか、あなたの耳にどう聞こえましたか、あなたの授業は」

                先生「ひどい」

                生徒「あなたは傲慢ですが、耳は確かなようですね。あなたの授業は「え〜」「あ〜」「う〜」と間投詞が多い、同語反復が多い、しかも早口で大声。どれだけ僕らがあなたの話を聞くのに気をつかっていたか、おわかりですね?」

                先生「・・・」

                生徒「あなたはあなたの醜い授業の姿を、はじめて鏡で見た。ショックなのはわかります。あなたはマシンガントークで声に張りがある生き生きとした授業だと思っていたでしょうが、実はジャイアンリサイタル」

                先生「・・・」

                生徒「こういう授業をする人に「生きる力」などと言われると、引いてしまうんですよねぇ。「生きる力」なんていう教師は眉唾ものです。自分が人格的に優れているという根拠のない自信が、「生きる力」と声高に叫ばせる。その押しつけがましさが、あなたにはある」

                先生「・・・」

                生徒「もう一つ質問させて下さい。あなたは何歳の時から学校の先生になりたいと思いましたか?」

                先生「小学4年生」

                生徒「それだけ早くから教師を志してきて、どうして、あなたを教えてくれた教師の授業から学ばなかったのですか? 教師っていうのはね、働く姿を学校で、1日6時間も観察できる職業ですよ。こんな間近で大人の働く姿を観察できる職業が他にありますか? 医師や商社マンになりたい人が、働く光景を子どもが日常的に体験できますか?」

                先生「・・・」

                生徒「見習いたい先生もいれば、反面教師もいるでしょう。吸収しようとすればいくらでもできる。それをあなたは怠ってきた。教師志望の中高生は、授業を受けている時も教育実習なのです。自分だったらどんな授業をするか、教壇に立つ側に回ったらどうすべきか考えてこなかった。あなたは意識が低かった。その結果が、この授業です」

                先生「お前、生意気だぞ」

                生徒「そうですか? あなたの教育実習が附属高校だから、この程度で済んでいるわけです。附属の生徒は聞き分けがいい。でもあなたが将来赴任する高校では、もっと先生の言うことを聞かない生徒の前で授業しなければなりません。あなた、やっていけますか?」

                先生「うるせえんだよいちいち。おまえのことは担任に話して、痛い目に合わせてやるからな」

                生徒「ほう、権威を持ち出しましたね。あなたが学校の先生になりたいと考えたのは、権力志向ですか?」

                先生「そんなもんないわい。ただお前が超ムカつくんよ」

                生徒「あなた、教師になるのはやめた方がいいです。繰り返しますが、気をつかわせるのはやめて下さい。あなたの今の教壇での姿は、イチゴパンツはいた裸の王様です」

                 

                (つづく)

                 

                | こんな生徒は嫌だ | 12:21 | - | - | ↑PAGE TOP
                先生、あなたはどうして馬鹿なんですか?
                0

                  先生「今日の国語の授業は終わります。何か質問ある人?」

                  生徒「一つ質問があります」

                  先生「大人しいおまえが質問なんて珍しいな、どうぞ」

                  生徒「先生はどうして、バカなんですか?」

                  先生「い、いま何て言った?」

                  生徒「どうして先生はバカなんですか?」

                  先生「何だお前、失礼だろうが」

                  生徒「失礼なのはすいません。でも先生の国語の授業、知性が感じられないんです」

                  先生「どうしてだ、俺は蓮實重彦だって柄谷行人だって吉本隆明だって読んでるぞ」

                  生徒「そこなんです。先生のバカな所以は」

                  先生「何だって」

                  生徒「あなたは難しい本を読んでると生徒に自慢してますよね。でもあなたの国語の授業の言葉には、ギラリとしたものがないんですよ。あなたは知的コンプレックスがありますね」

                  先生「そんなものはない」

                  生徒「でも、あなたの家の本棚には蓮實重彦も柄谷行人も吉本隆明もあるでしょうけど、あなたの頭の中には残念ながらない。衒学的でペダンティックですねえ」

                  先生「お前らには俺の授業の価値がわからない。でもなんで俺に今日はつらく当たるんだ。いつもはおとなしいのに」

                  生徒「あのですね、荒れる学校の生徒は先生に対して暴言吐きますよね。でも進学校の生徒は紳士です。授業がつまらなくても、先生がアホでも正直言わない。でも進学校の生徒は、胸の中に途方もない不満を抱えている。沈黙が共感だと思ったら痛い目にあいますよ」

                  先生「でもおまえの言ってることは失礼だろ。教師に向かってバカとは、ろくな社会人になれんぞ」

                  生徒「ほう、あなたは生徒がどんな社会人になるか、ジャッジする権力や能力や経験があるのですか? それともあなたは予言者ですか?」

                  先生「お前はそれ以前の問題だ。俺に謝れ。満座の前で恥をかかせた行為、許さん」

                  生徒「謝りませんよ。もうちょっとだけ言わせてもらいましょうか。あなたから現代文の論理的な解き方を学んだことはない。林修のように頭がクリアじゃないんです。それに加えて読書の楽しさも伝えきれていない。あなたがやってることは、蓮實重彦や柄谷行人や吉本隆明を読んでる俺は偉いだろという、旧制高校生みたいな時代錯誤のインテリ自慢でしょ?」

                  先生「なんだと!」

                  生徒「もうちょっと聞いて下さい。あなたがやってることはサブカル自慢の奴らと同じでしょ。人の知らない人名や作品名を挙げて頭がいいでしょ僕ちゃんアピール。固有名詞でおのれを高く見せる。そんなことやってるからバカだって言われるんですよ」

                  先生「おれは物知りだって言われてるぞ」

                  生徒「物知り? また古風な言葉を使われますね。ネット社会で物知りはないでしょう。ウンチクなんてウンチ以下ですよ。石坂浩二かあなたは。僕が頭がいいと思うのはたとえば内田樹です。あの人はレヴィ=ストロースの専門家ですが、発想が豊かですよ。きちんと優れた古典だけが持つイマジネーションを受け継いでいます。あなたは太宰治が好きだと言ってますよね。太宰のどこがいいんですか?」

                  先生「太宰は旧家の一員として、経済的には何不自由な暮らしをしていたが、破滅型性格から抜けきれなかったわけで・・」

                  生徒「あっ、もういいです。紋切り型の太宰の紹介はもう結構。そんなの新潮文庫の裏の解説に書いてあることの焼き直しでしょ? あなたは太宰の凄さを僕たちに伝えきれていない。それじゃあ教師失格先生失格人間失格でしょう」

                  先生「お前よく俺にそんな口きけたな、痛い目に合わせるぞ」

                  生徒「ああどうぞ勝手になさってください。殴って下さいよ。殴った瞬間の動画が全国に広がりますよ。スマホで一部始終撮ってますからね。あなたは僕が憎たらしい。感情が高ぶっている。殴ったら一瞬の快感と余生の破滅。さあ、殴って下さい」

                   

                  (つづく)

                   

                  | こんな生徒は嫌だ | 16:30 | - | - | ↑PAGE TOP
                  先生はどうして授業が下手なんですか?
                  0

                    先生「今日の数学の授業はこれで終わります。何か質問ある人?」

                    生徒「一つ質問があります」

                    先生「どうぞ」

                    生徒「どうして先生の授業は下手なんですか?」

                    先生「えっ?」

                    生徒「僕予備校行ってますが、予備校の先生の授業の方がわかりやすいです」

                    先生「そういうことは、ここでは言うべきではないよ」

                    生徒「でも、質問しろとおっしゃったのは先生の方です。だから質問したんです。いけませんか」

                    先生「ここでは数学の質問すべきだろうが?」

                    生徒「数学の質問なら、他の先生にします。あなたの授業つまらないんで、質問に答えられる能力があるか怪しいんです」

                    先生「失礼な言い方だな」

                    生徒「申し訳ありません。でも先生ご存知ですか? 先生の授業がつまらなくてわかりづらいから、周辺の塾や予備校が儲かっているのを。先生の授業力が、生徒に塾通いさせ、家計を圧迫していることを」

                    先生「・・・」

                    生徒「先生、もう一度たずねます。どうして先生の授業下手なんですか?」

                    先生「そんなに俺の授業下手か?」

                    生徒「もちろん高校の授業に、予備校のクオリティを求めるのは野暮です。でも先生の数学は、参考書見ても書いてあることばかりです。だって一つの問題の解法にしても、予備校の先生なら3つ4つのパターンを教えてくれます。登山でいうなら登山口が複数あるようなものです。でも先生の解法はたった一つ、典型的な解き型ばかり。もっといろんな解き方教えてほしいんですよ」

                    先生「時間の制約があるだろう」

                    生徒「じゃあ、予備校の先生だって時間の制約がありますよ。予備校は週1回1時間半。あなたの授業は週5回5時間。あなたの持ち時間の方が3倍以上長い」

                    先生「だって予備校はできる生徒だけが相手だろ?」

                    生徒「じゃああなたは誰を対象に授業してるんですか? できる生徒を退屈させ、できない生徒に疎外感を感じさせ、商品価値がゼロです」

                    先生「商品って、授業というのは商品じゃないだろ」

                    生徒「商品価値がない授業する人ほど、そういって開き直りますよね。ではあなたは授業研究してますか? 大学入試問題の研究してますか?」

                    先生「一応している」

                    生徒「一応って、その答え方がダメなんですよ。あなた生徒が一応勉強していますと言ったら怒りますよね。一応っていのは適当と同義語じゃありませんか? あなたはおとなしい何も文句言わない生徒相手に授業してきた。だから自己満足に堕ちやすい。自分に甘くて他人に厳しい人格が出来上がるんですよ」

                    先生「お前、どうして俺につっかかるんだ、何かあったのか?」

                    生徒「何もないです。ただあなたが何か質問がある人ってお尋ねになるから質問しただけです。先生、答えて下さい。どうして授業が下手なんですか?」

                    先生「なあ、他の生徒もいるし、別室で一対一で話し合わないか? 俺は教員室で待ってるぞ」

                    生徒「先生逃げるんですか? 質問に答えず去るやり方は、ベッキーの記者会見といっしょじゃないですか」

                     

                    (つづく)

                     

                     

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