猫ギターの教育論

尾道市向島の塾「US塾」塾長のブログ 早稲田大学・開成高校出身 本音が飛び交う、少し「上から目線」の教育論
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高1・高2が読むべき本(1)
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    小学生・中学生・大学生に勧める本についてはよく語られる。
    だが「高校生にオススメの1冊」みたいな企画は少ない。高校1年生・2年生が読めそうな本を紹介していきたい。

    面白い本の条件を挙げてみよう。

    |も知らないことがネタ
    読みやすい文章
    3慮任箸靴神こΥ
    っ者の際立ったキャラ
    イ気蟲い覆ぅ罅璽皀△函∧絃呂里箸辰弔やすさ

    外務省のラスプーチン・佐藤優の著作は、これらすべてを満たしている。
    佐藤優の本では、鈴木宗男事件の内幕と、国策捜査で逮捕時の検察とのやり取りを書いた処女作『国家の罠』がいい。同志社大学神学部卒業、ノンキャリアながら北方領土交渉の最前線に立った外交官である。ロシア語やチェコ語に堪能で、チェコの神学の研究者でもある。
    有能さが小渕・橋本・森の各首相からも認められ、外務省の「最高実力者」だった鈴木宗男の懐刀だった。だが小泉純一郎政権誕生で、鈴木宗男失脚に連座し検察に逮捕された。

    佐藤優登場以前は、検察の特捜部に捜査された人間は100%「悪」だという強い風潮があった。検察は絶対間違ったことはしない。検察が捜査した人間はマスコミも世間も「悪」とみなした。田中角栄が良い例である。検察は権力と正義の両方を兼ね備えた最強の機関で、世論は正義の味方である検察を後押しした。
    だが佐藤優の『国家の罠』では、検察の一連の動きが、時の政局と絡む「国策捜査」であると断定し、文筆一本で検察の裏事情を暴き立て、読者と世論を味方につけていった。検察が「正義」でなく「悪」と見なされるようになったのは、佐藤氏の功績が大きい。

    国家を敵に回した圧倒的不利な状態から、冷静沈着に戦い、感情を廃しているのに熱量が高い文章で「私は悪くない」と主張する文章は壮絶だ。誰もが佐藤優は大悪人だと思わせる絶望的な状況から、世論を納得させる文章力がいかなるものか、高校生には感得してほしい。
    佐藤氏の著作は、国家の中枢にいて裏を知り尽くした、極めて高い文章力がある人物が、失脚して野に放たれるという奇跡が生んだ作品だ。


     
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