猫ギターの教育論

尾道市向島の塾「US塾」塾長のブログ 早稲田大学・開成高校出身 本音が飛び交う、少し「上から目線」の教育論
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授業中笑わない子は成績が伸びない
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    授業中の雑談は大切だ。特に社会や理科は、授業内容を踏まえた雑談やウンチクを語ることで、授業に厚みができる。雑談にこそ授業のエッセンスが詰まっている。教科書やテキストの内容が骨ならば、雑談は肉である。

    また、授業に笑いは不可欠だ。私は授業中、10分に1回は生徒を笑わせるように心がけている。雑談やウンチクや笑いこそが、私の授業の柱である。

    勉強ができる子、知的好奇心がある子は、授業中、講師のギャグで大いに笑う。真剣に聞くところは聞くし、笑うところは笑う。授業態度にメリハリがついていて、授業中吸い付くように講師の顔を見ている。

    そして、どんなに講師のギャグがつまらなくても、雑談が面白くなくても、「ここは講師が生徒に笑いを求めている箇所だ」と察知すると、きちんと笑ってくれる。笑いの沸点の低い観客のおかげで、講師が売れっ子コメディアンになったように錯覚させてくれ、軽快に授業ができる。ありがたい。

    しかし、笑いの渦からはみ出して、笑わない子もいる。

    まず、中2くらいの反抗期の男の子。彼らは笑いの沸点が高い。なかなか笑ってくれない。斜に構えて、「ふん、くだらねえ」みたいな態度で授業に臨んでいる。ちょっとやそっとのギャグじゃあ絶対に笑わない。

    私は彼に笑わせるために、ギャグのレベルと精度を思いっきり上げる。授業は彼と私の勝負になる。私が笑わせたら私の勝ち、彼が笑わなかったら彼の勝ち。結局最後は私の勝ちになることが多い。彼が私のギャグで相好を崩した瞬間は、とっても嬉しい。勝ったぜ。

    しかし、私が苦労しても、頑なに笑わない女の子がいた。彼女は鉄面皮で、どんなギャグを飛ばしても笑わない。生来笑顔という装置が組み込まれていないが如く笑わない。まるで中世ヨーロッパの修道女みたいに禁欲的な雰囲気を持つ。笑うことは厳しい戒律に背くのだろうか。こんな無表情な子は徹底して伸びない。

    ところで、生徒が笑わないからといって、講師は生徒を叱り飛ばすことができない。授業中生徒が騒いでいたら注意することができるし、ノートに落書きでもしていたら怒鳴り上げれば解決する。
    しかし、生徒がギャグで笑わないからといって叱るのは、あまりに野暮だ。お笑い芸人が、客が笑わないからといって「笑え」と強制するのは己の芸の未熟さを棚に上げた恥ずべき行為だし、ミュージシャンが客のノリが悪いからといって、客を叱り飛ばすのも格好悪い。
    笑わない客に対して「客のレベルが低い」と言えるのは、北野武と松本人志と島田紳助と太田光ぐらいだし、ライブでノリの悪い客に対して、「お前ら、もっと楽しめよ!」と客を叱り飛ばしてサマになるのは、泉谷しげると布袋だけだ。

    とにかく、講師が生徒に向かって、ギャグで笑わないからといって「笑え」と怒鳴るのは、ものすごくみっともない。笑いの多い子の方が成績が伸びることを、熟練の講師なら体感しているのに、「笑え」とは死んでも言えない。

    生徒の側に立って考えてみよう。もし授業中、講師がつまらない親父ギャグを飛ばして、あまりのつまらなさに笑わず無表情でシカトしてたら、いきなり講師が逆ギレして、「お前、笑え!」と怒鳴りだしたら、生徒の側から見ればどうしようもない馬鹿講師である。

    挙句の果てに講師が「お前が笑わないのは成績が悪いからだ。笑う奴の方が成績が伸びる」なんて傲慢な台詞を吐いたら、生徒の心は一生その講師から離れる。



     
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