猫ギターの教育論

尾道市向島の塾「US塾」塾長のブログ 早稲田大学・開成高校出身 本音が飛び交う、少し「上から目線」の教育論
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試験に不合格になった時の母親の声がけNG集
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    子どもが不合格になった時の、声がけは難しい。
    神経質な神経戦になる。

     

    受験に対して思い入れが強い親の場合は、一歩間違えるとこんな感情丸出しの言葉を子どもにかけてしまう可能性がある。

     

    「どうして落ちたのよ? お母さんがっかり。葬式みたいだわ。外出するのが恥ずかしい。喪服着て歩こうかしら。私はね、あなたのためにパートで働いて、高い塾の月謝払ってきたのよ。食事だって気を配ったし。一番腹が立つのわね、ケンジ君が合格して、あなたが落ちたことよ。なんであなたが落ちるの。差別よ。試験に落ちるってこんなに悔しいものなのね。悔しくてめまいがしそう、吐き気がしそう、心臓が止まりそうよ。私のお腹から出た子が不合格だなんて信じられない。ねえ、私が悪いの? あなたが悪いの? 遺伝子の問題? 後天的努力の問題? 責任はだれ? ねえ、ちゃんと努力した? アタシの腐れ遺伝子がアンタを落としたのか、それともアンタの努力不足がアタシを地獄に落としたのか。ああ、ショック! ショック! ショック!」

     

    子どもが試験に落ちた時、こんな風に、高畑淳子みたいなヒステリー状態になって感情全開の母親はまさかいないだろうが、受験熱が高すぎるあまり、内心では狂気錯乱している人もいるのだ。

     

    多虐型もある。学校や塾の先生の非難を始める人だ。

    「絶対あんた合格してるわよ。担任が調査書に悪く書いたんでしょ。明日お母さん学校に訴えてくる。調査書の開示要求するわ。いままで調査書に悪く書かれちゃいけないから猫かぶって担任にゴマすってたけど、明日からは言いたいことは言う。女は化けるのよ。誰が遠慮するものか。学校もダメだけど、塾も塾よ。10月に国語の先生変わったでしょ。ベテランの中島先生がやめて、入社2年目の横河先生。あのひと無能よ。あんたのノートの板書見たけど、中島先生の板書はイラストとかあって楽しそうで、私でも力つきそうな気がしたけど、横河先生のは真面目なだけの授業って感じじゃない。頭がかたいわ。若手の経験不足講師が受験学年教えるんじゃないわよ。学校すんだら塾にも行くわ。トレンディエンジェルの斉藤さんみたいな教室長に文句つけてやる。「おたくの塾、システムがおかしいんじゃないですか? どうして中島先生やめたんですか?」って正論ぶつけてくるわ。あとあなたを落とした学校にも腹が立つ。だって試験の配点と採点基準がわからないじゃない。論述の採点なんてドンブリ勘定よ。配点と採点基準を公開してもらって、あんたの答案がどういう基準で採点されたのか教えてもらうわ。採点官の胸先三寸で、大事な入試を採点されちゃたまんないわよ。大相撲だってメジャーリーグだってビデオ判定あるでしょ。あなたが落ちたのは審判のミスよ。判定くつがえしてやるわ」

     

    こんな、友近が狂った時のような、極端な母親は怖い。試験に関わる人間に対して、ことごとく敵意を燃やす。
     

    以上2つの例、極端で現実感に乏しいデフォルメかもしれないが、子どもが不合格になった時、教育熱心な母親の心はパニックになる。
    まあいずれにせよ、試験に不合格になった時、親が饒舌になったり、逆に寡黙になったりする異常事態は子どもの心を折る。

     

    高畑淳子や友近みたいな悪意全開の人は稀だが、善意で子どもを苦しめる母親もいる。
    子どもにとってグサグサくるのは、親が熱くてクサい言葉がけをすることだ。

    「お母さん、いつでもあなたの味方だからね」

    「あなたはね、本当は力があるのよ。お母さん信じてる」

    「運が悪かったのよ。これからの人生いいことあるわ」

    「若い時の苦労は買ってでもしろっていうじゃない。今回の不合格は、きっと肥やしになるわ」
    こういうのは、誰にでもあるのではなかろうか? 親は一世一代、渾身のキメ台詞をかけたつもりなのに、子どもの反応がイマイチだったり、ひどい時にはキレられたことはないだろうか。何が肥やしだ、クソババアがと。

     

    親は熱いメッセージのつもりで言ってるのだが、子どもには暑苦しいばかり。暑苦しく芝居かかった紋切り型のセリフほど、子どもをイラつかせるものはない。
    大人が自分に酔って言ったセリフは、子どもには酔っ払いの戯言にしか聞こえない。

     

    自然体が一番。だが自然体が難しい。


     

     

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