猫ギターの教育論

尾道市向島の塾「US塾」塾長のブログ 早稲田大学・開成高校出身 本音が飛び交う、少し「上から目線」の教育論
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小学校で英語を中途半端に習う悲劇
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    新中1の英語の授業。たいていの中学校ではアルファベットから始まる。
    中1の4月時点で、もうすでに子供の英語の学力は大きな差がある。
    上は帰国子女から、下はローマ字すら書けない子まで、また上はnativeとjokeを交わせる子から、下はアルファベットが書けない冗談にならない子まで、レベルはさまざまだ。
    中学校の先生は、授業がとてもやりにくいだろう。
     
    一番手に負えないのは、小学校で中途半端に英語をかじった子だ。
    中学校行ったら英語が始まるので親が心配になって、小学校5年生あたりから、心配だからちょっと英語でも習わせておこうかと英語教室に通い始める子が、一番タチが悪い。
    小学校で英語教室に通った子が、中1の終わりごろから成績が奈落の底に落ち、ピンチに陥るケースが意外と多いのだ。

    小学校で英語をやっていた子は、中1の1学期くらいまでは、中学校の英語の授業は異常に退屈だ。小学校時代に習った、簡単な内容しか授業でやらないからである。

    当然アルファベットは熟知しているから、アルファベットの授業は硬筆習字みたいに退屈だ。
    単語も100個ぐらいは頭にストックしているので、努力しなくてもテストでいい点を取れる。1学期の中間テストでは当然100点を取る。
    そんな環境では、子供は英語をなめてしまう。何の苦労も努力もしなくても、英語はできると錯覚する。
     
    しかし、英語をなめている子を横目に、履修内容はどんどん難しくなっていく。
    知識のストックが空になっても、なまじ「英語は得意」という過剰な意識があるので、危機を感じないまま過ぎていく。
    whoとwhoseの使い分けができなくても、過去形の不規則変化の暗記が疎かになっても、現在進行形を習い始めてbe動詞と一般動詞がグチャグチャになっても、自分の陥った罠には気づかない。気づいたときには、英語の成績は壊滅状態になっている。
     
    学校の定期試験の得点の推移は、
    1学期中間  100点
    1学期期末   95点
    2学期中間   82点
    2学期期末   64点
    3学期学年末  47点
    という具合に、見る見るうちに下がる。

     
    親はせっかく英語を小学校のうちから早取り学習して、子供にアドバンテージを与えようと英語教室や英会話教室に通わせたのに、そんな気持ちが徒になってしまうケースのいかに多いことか。
     
    逆に、中1になったばかりの時点で、小学校時代英語を習っていない中学受験組は、英語で結構苦しむ。
    dogをbogと書いたり、motherをmatherと平気で書いたりして、小6までは華麗に算数の難問を解いていた姿はどうしたのかと思うほど、笑っちゃうくらい英語に戸惑う。
     
    ところが彼らは、中学受験で勉強のノウハウを知悉しているから、すぐに英語の勉強のコツをつかむ。
    3〜4ヶ月も経てば、小学校で英語を習っていた子を、ウサギとカメのようにあっさり抜き去る。
     
    教訓。
    小学校で英語を始めても、英語が得意になるとは限らない。

    小学校から英語をやるのなら、中途半端にはやるな。
     
    もう1つ。中学受験は幼いうちに勉強のやり方とか姿勢を子供に叩き込む、絶好の機会。中学受験の経験は、実は中学校の英語学習に、存分に応用が利く。





     
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