猫ギターの教育論

尾道市向島の塾「US塾」塾長のブログ 早稲田大学・開成高校出身 本音が飛び交う、少し「上から目線」の教育論
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コウタロウ英国留学記(2)
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    ケント大学アメフト部入部。スポーツセンターのコーチと

    コウタロウ英国留学記(1)

    7月「静寂」

    夏休みにWalmer城観光

    正規の学生たちは夏休みに入り、大学の敷地内から姿を消す。Parkwood は語学コースに参加している学生だけになり閑散とする。
    7月は淡々と勉強をする日々が続いた。7月のハイライトはWalmer観光だ。Walmerはカエサルが上陸した海岸だそうだ。Walmer城はイギリス南東部を防衛する拠点のひとつで、重要な役割を果たしていたという重要な街だ。
    当日は雨の予報だったが、バスでの移動中に晴れてきて、到着したころには青空が広がっていた。その分強風が吹き荒れていたが。Walmerの海岸は砂ではなく大き目の石の浜で、日本ではあまり見ないような海岸だった。
    雨上がりなので空が青く白い雲とのコントラストが美しかった。足を肩幅に開き、腕を組んで海に向かって仁王立ちすると気持ちが引き締まるというか、自分はちっぽけだ、まだまだ頑張らないと、という気持ちになってくる。





    Walmer城とQueen Mother's Garden。ヘンリ8世の時代に建てられたイギリス南東海岸にある5つの城のトップ。庭は現エリザベス2世の母、Queen Motherの95歳の誕生日に合わせて造園されたもの。 

    16.gif
    その先にある海。WalmerはDoverと違って海岸線が崖ではない。2000年ほど前、カエサルが上陸したとされている海岸。かなり大きめの石が転がっている。どこまでも続きそうな浜辺。写真で見るよりかなり急斜面。風がとんでもなく強かった。うおりゃ→ジャボーン。 



    8月「念願」

    サッカー少年、念願のプレミアリーグ観戦


    プレミア.JPG

    ついに、サッカーを始めたころからの夢だった、生でプレミアリーグ 観戦を達成した。
    ロンドンにはチェルシー、アーセナル、トットナム、クリスタルパレス、ウエストハムの5チームあるのだが、チェルシーやアーセナルの試合を観戦するとビッグクラブを追いかけるミーハーに思われそうだったのと、歴史のある中堅クラブを選ぶことでプレミアリーグに詳しい人を装えるのではないかという魂胆で、僕はウエストハムの試合を見に行くことに決めた。ちょうど吉田麻也が所属するサウサンプトンとの試合だったので彼のプレーを見れたのは幸運だった。
    僕の中ではプレミアリーグは激しく運動量が試合終盤でも落ちないフィジカルサッカーの印象がある。だから見事なカウンターの応酬が見られる。でもそれ以上に魅力的なのはサッカー専用スタジアムと整然と着席してみる観客、そしてその観客が奏でるチャントだ。
     
    まずはスタジアムについてだが、プレミアリーグのスタジアムはすべてサッカー専用で、最近は建て替えが進んでいるが、古いスタジアムが多く味がある。一人ひとりの座席も広くないが密集している分、スタンドの一体感がある。またウエストハムのホームスタジアムであるブーリングラウンドはピッチとスタンドの間に傾斜がついており、最前列の席はピッチに立つ選手と同じかそれよりも低い目線で観戦できる。さらに2階席の傾斜がきつくなっており、上部の席でもピッチに近く感じ、臨場感を損なうことはない。
     
    チケットを取ったのが試合2週間前ごろだったのでほとんどの席が埋まっており、適当に選んだ席が偶然熱狂的なサポーターのいるゴール裏の隣だった。コアなサポーター席の近く。チケットには座って観戦するようにとの注意書きがあったが、周りの人がみんな立ってみていたのでそれに合わせて立ち見した。チャントも1週間前からYouTubeで勉強していた知識をフル活用してチャントを歌った。
     
    ウエストハムの試合で一番気に入ったのが、選手入場の時に歌うForever Blowing Bubblesという曲を全員が合唱することだ。日本でもベガルタ仙台が選手入場時にカントリーロードを歌うが、スケールが違った。しかも歌の歌詞に合わせて大量のシャボン玉を噴射する演出がある。瞬く間にシャボン玉がスタンドに充満する。この瞬間、僕は完全にウエストハムの虜になった。試合前にユニホームを買っていたのだが、値段が高くて後悔までは行かずとも痛い出費だったなと思っていたが、この瞬間に吹っ切れた。買ってよかったと思った。
     
    ちなみにウエストハムは2016-2017シーズンからロンドンオリンピックパークをホームスタジアムとして使用することが決まっており、もし次回ウエストハムのホームゲームを観戦することがあってもブーリングラウンドに行けないのが残念ではあるが、新しいスタジアムでサポーターたちがどんな雰囲気を作り出すのか楽しみだ。


    7.gif
    ウエストハムのホームスタジアム ブーリングラウンド

     
    生涯初の牡蠣を英国で食べて吐く

    8月にはもう1つ事件があった。カンタベリーから路線バスで北に15分ほど行ったところにウィスタブルという港町がある。ここは牡蠣で有名な町だが、毎年8月に1週間オイスターフェスティバルが開催される。その最終日に花火が打ちあがるのだが、pre-sessionalの友達と祭りに参加した。
     
    広島県も牡蠣で有名なので勝手に親近感を覚えていたが、アレルギーがあるかわからないのでこれまで牡蠣を食べたことがなかった。ウィスタブルに住んでいる先生に聞くと生牡蠣でも臭みがなくおいしいというので、思い切って食べてみた。感想は…やっぱり海鮮を食べるなら日本で食べるべきだと心の底から思った。日本に帰ってから尾道で牡蠣を食べる機会があったのだが、新鮮で歯ごたえがあり、生臭さが弱かった。同時に僕は生牡蠣そのものが得意ではないことにも気づいた。もしかしたらイギリスの牡蠣も僕が牡蠣に慣れてなかっただけでそれほどまずくなかったのかもしれない。
     
    花火が打ちあがるまでに時間があったので現地の子供たちに倣って、牡蠣の貝殻をタワー状に積み上げその中でろうそくをつけるオブジェを作って時間をつぶした。海沿いで飲むのが気持ちよくてついつい飲みすぎた。花火が打ちあがるころには大分良いが回っていた。花火自体は楽しめたが、牡蠣しか食べておらず空きっ腹に近かったからか、帰るころには気持ち悪くなっていた。


    18.gif
    牡蠣のからを積み重ねた光のオブジェ。

    最終のバスも無くなっていてタクシーで帰ることになった。吐きそうだったのでビニール袋を二枚重ねてそこに吐けるように準備して、予想通りそこに吐いたのまでは覚えているが、そこから記憶にない。友達に聞くと、僕はどうやらタクシーの中で嘔吐し、罰則金として100ポンドを友達が立て替えてくれていたらしい。なんとも情けないが、袋を準備していたのになぜ吐物がこぼれたのか考えてみると、イギリスのスーパーでもらえるビニール袋は非常に薄く、きゅうりのとげがひっかかったら破けるほどなので、受け皿として使った袋が破けていたのだと思っている。反省しつつも、イギリスの薄すぎるビニールを恨んだ。

     

    9月「引っ越し」

    歌とダンスと酒を愛するブラジル人


    9.gif

    9月5日、Pre-sessional Courseが終了した。卒業検定のような試験があるが、2000ワードのエッセイと、リスニングとライティングのテスト、15分程度のインタビューで評価される。出来によって、1年生と同じ授業をとるか、半分は英語の授業をとらないといけないFoundationコースになるかが決まる。
    大学院に進学するには求められる点数も高く、特に高い英語能力が求められる法律のマスターに進みたい人の中に必要な点数を獲得できず再試か、他の大学院を探すことになった人もいたが、学部に進む日本人は全員合格していた。こうして約4か月に及ぶpre-sessionalコースは終わった。
     
    正規の学生が帰ってくるのと、新入生が入ってくるのに合わせて、2度目の引越しをした。
    ハウス間の距離がどれほど遠くなかったので、移動は楽だった。新しいハウスではゲイっぽいフランス人、イタリア人の女性、ブラジル人と暮らすことになった。5人のハウスのはずだが、どう考えても7人以上、日、仏、伊の3人と、ブラジル人が4人以上生活している気がした。知らない顔にどんどん遭遇して僕は混乱した。
     
    話を聞くと、一人は彼女と同じ部屋に住んでいて、もう一人は10月に帰国するから友達の家に住まわせてもらっているということだった。その友達もすぐ帰国するから新しいブラジル人が来るよとも言われた。
    ブラジル人のコミュニティはつながりが非常に強いとこの時に気づいた。最終的に同じハウスに住んでいたのはKotaro(日、男)とYoan(仏、男), Melisa(伊、女), Felnanda(ブラジル、女), Jamor(ブラジル、男), Luan(ブラジル、男)である。やっと謎から開放された。ちなみにFelnandaとJamorはカップルだ。
    Jamorは質の良いスピーカーを持っていて、料理中と食事中はキッチンで音楽を流すのだが、音楽に誘われて続々と人が集まってくる。そしてその流れで毎晩キッチンパーティーが行われる。僕の部屋はキッチンの横だったので自分が参加していないときはうるさくて仕方がなかった。言えばヴォリュームは下げてくれるが、10人も集まれば声だけで騒がしい。
     
    彼らを一番象徴しているなと思ったのが、金曜日に友達の誕生日パーティがあるから来ないかと誘われた月曜日の晩、「ビール飲まないか、金曜日のためのプレドリンクだよ」と言われたことだ。金曜日のプレドリンクを月曜日から始める感覚にはかなり驚いた。ブラジル人がひとたびパーティを始めれば、パークウッド中のブラジル人が集う。彼らがパーティーを始めれば当然僕たちも誘われるが、Yoanと同じリヨンの大学から来たフランス人の女も仲間に加わっていた。ダンスがひと段落着くと全員タバコをすい始めるのでそのときは自分の部屋に帰っていた。
     
    あるとき酔ったブラジル人(ハウスメイトではない)が、そのフランス人の女と、Yoanの部屋で体液交換をしていた。Yoanですら非常に困惑していた。これには驚いた。彼らにとってそれはコミュニケーションの手段に過ぎないのかもしれないが、何がそこまで燃え上がらせるのか理解できなかった。酒の力だけではそこまでは行くまい。二人の間に愛が存在したのか、そうも思えない。いや、コミュニケーションに場所など関係ないと言われればそれまでであるが、それでもセックスの場所ぐらい考えたほうがいい。やっぱりわからない。
    ここでのハウス生活を通して実感したのは、ブラジル人は歌とダンスと酒を愛しているなということだ。また、ブラジル人はスパイスの使い方が抜群に上手でチキンをオーブンで焼いた料理などはもらって食べていた。夜うるさいことに悩まされたときもあったが、概ね良好な関係で生活を送っていたと思う。



    木曜の朝にありがちなキッチンのテーブル。ブラジリアーン。


    冷凍庫。一応1人1段で分けとるけど実際は超フレキシブル。1週間分買いだめするし、ハウスメイトはピザとかポテトとかを解凍するだけで食事を済ませるから自然と満杯になる。無理矢理詰め込みすぎて最上段の蓋は破壊された。


    いかにも身体に悪そうなスポーツドリンク


     
    10月「イギリスでアメリカンフットボール」

    アメフト部新入生のコスプレ通過儀礼

    10月、アメフト部Falconsに入部した。正式な部員となるために参加しないといけないイニシエーション、文字通り通過儀礼がアメフト部にもある。
     
    内容はルーキーがいろんなゲームをする中で酒をのんだり罰ゲームをこなしたりするものだ。Falcons行きつけのパブに集合、ルーキーのドレスコードはプレイボーイバニー、更にコスプレに熱意が足らなければ罰ゲームがあると書かれてあったのでこのイベントの詳細を読んだときは全身が硬直した。できれば行きたくなかったが、これからFalconとしてアメフトを楽しみたかったので参加する以外に選択肢は無いと考えて腹を括った。
     
    アマゾンでできるだけ過激な衣装を購入した。尻は半分以上露出していた。イニシエーションの最中でなかったとしたら絶対に警察に呼び止められる自信がある。いざ会場についてみると僕が最も過激な、露出の多い格好をしていた。ここまでやる必要はなかったんだと気づき、後悔したし、一気に恥ずかしくなってきた。ルーキー、2年目、3年目関係なく、僕の格好を見たものは皆大爆笑した。これならエブリデイ清水氏にも負けない自信はある。恥ずかしくて仕方なかったが、これでKOTAROという名前を覚えてもらえたら羞恥心を捨てた甲斐があると思った。
     
    イニシエーションは続く。様々なゲームをして、負けたチームが唐辛子や、ハバネロの混ざったビールを飲むのだが、ルーキーは皆死にそうな顔をしていた。一段落した後、チームごとに大学へと歩いて帰る。道中にミッションが複数個用意されていてそれをクリアしなければならない。女の子からブラを借りてくるというミッションがあったので、パブの前で飲んでいた二人組みに声をかけようとしたら、向こうから先に話しかけてきた。
    「ちょっとお尻たたかせて!」耳を疑ったが、彼女らは今にも俺の尻をたたこうとしている。二発びんたされた。なぜ屋外でこんなMなプレイをさせられんといけんのじゃと、という気持ちもあれば、初めて女の人に尻をたたかれたてMが目覚めそうな複雑な気分だった。これが、僕が人生で一番はっちゃけていた日の記録だ。


     
    ケンブリッジでパンティング

    レンタカーを借りてドライブもした。ケンブリッジまで片道2時間強運転した。方向指示器を動かしたつもりがワイパーを動かしてしまったり、イギリス独特の信号の無い丸い交差点(ラウンドアバウト)では出たい出口で出られず何周もしたり、慣れるまでは難しかったが、イギリスは右ハンドル右側通行なので日本と同じように運転できた。ただ、信号の位置が日本で言う歩行者用の信号の位置にあったり、夜の高速が暗かったり、霧が濃かったり、他の車の運転が荒かったりと常に慎重に運転して気が疲れた。
     
    ケンブリッジではパンティングを体験した。一本の棒で川底に刺し、押すことで船を操縦するのだが、見た目よりも力が要るし、バランスをとるのが難しいので非常に苦戦した。ケンブリッジの学生はいとも簡単に操るので同じようにできないのが悔しかった。途中木の枝にぶつかって川に落ちそうになったのも今となっては良い思い出だ


    22.gif
    ケンブリッジで乗ったパント。プライベートだし安いし、ツアーではなく自分で漕ぐタイプを選んだわけだが…初心者には漕ぐのがとてつもなく難しい。船首が右に左に安定せず時には真横になって通行止め状態、当然他のパントとのクラッシュも何度も経験。


    左がガイドさんで右は初めての人。なかなか真っ直ぐ漕ぐのは難しい。


    今思えばツアーの舟を漕いでいた現役ケンブリッジ大学生の腕はとにかく太かった。何気無く操っているように見えて実はかなり体力を求められるパンティング。上手にパントを漕げる技術も紳士には必要なのか。 

     
    ロンドンでNFL観戦

    NFLのLONDONゲーム観戦。これも留学中に果たしたかった目標の一つだ。
    イギリスではアメフトはラグビーの劣化版だという意見が強い。Soccerという単語を使うと、とある先生は「それはアメリカンフットボールという危険で野蛮なスポーツを好むアメリカ人が使う言葉だから、お願いだからイギリスでは使わないでくれ」といわれたことがある。
     
    イギリスではサッカーはfootballと言うように気をつけたい。だが、イギリスでアメフトを好む人も増加しているのは事実だ。LONDONゲームのチケットは3試合とも売り切れるし、僕が観戦した試合もスタンドは満席だった。地下鉄でもアメフトのジャージを着た人を多く見かけたし、会場のウェンブリースタジアムは祭りのように賑やかだった。
    NFLでは将来的にロンドンをホームタウンとするチームを作るか、既存のチームをロンドンへ移転させる計画もあるそうだ。本場のアメリカでアメフトを観戦したい気持ちが強まった。



    アメフトはラグビーの劣化版という認識の強いイギリスでは、ラグビーのピッチサイズでアメフトの試合が行われることがしばしばある。その時は自陣40ヤード地点から敵陣40ヤード地点までが無理矢理10ヤードに縮められる。

     
    ポケモンの歌を英国で披露
    僕自身のアメフト部Falconsの初戦も10月にあった。オックスフォードブルックス大学戦。試合内容はいまいちだったが、勝つことができた。
    個人的には2回パスターゲットになって0キャッチ、ヘッドコーチからの信頼を得ていないので出場機会も少なく、QBとも息が合っていなかった。
     
    外国だなと思うのは試合内容に関わらず、勝利の後のテンションが異常に高かったことだ。勝利でお祭りのような雰囲気の中、帰りのバス車内でルーキーによるカラオケが始まった。ご存知の方も多いと思うが、一緒にいた人が慰めようか何と声をかけようか迷うほど僕は歌が苦手で、簡単に言えばジャイアンだ。加えてバスの中で歌えるような英語の曲をほとんど知らない。自分の順番だけがどんどん迫ってくる。迷った末に僕が選択したのが「ポケモンいえるかな」。
    ポケモンはイギリスでも知名度が高くポケモンの話題になると盛り上がるのを感じていたので、これを選んだ。「Heloo Kids! 君はもう、たっぷりポケモン捕まえた?ポケモン151匹捕まえた君も、まだまだな君も《ポケモン言えるかな?》に挑戦だ!How’s your mouth rolling today? ピカチュウ、カイリュウ、ヤドラン、ピジョン…」と続いていくが、日本語の部分は通じないし、ポケモンの名前も日本名と異なるものがあるのでチームメイトが理解できていたのかは知らないが、みんなノリノリで聞いてくれた。
    歌自体は誰も知らないのでリズムを間違えても、テンポをミスっても、音程をはずしても、誰も何もわからない。とりあえずピカチュウと叫んでおけばウォー!!!という地鳴りが起こった。単純なものだ。

    (つづく)

     
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