猫ギターの教育論

尾道市向島の塾「US塾」塾長のブログ 早稲田大学・開成高校出身 本音が飛び交う、少し「上から目線」の教育論
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映画で「超弩級の国語力」をもくろむ
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    映画館は観客を狭い空間に閉じ込め、目に映像を、耳に音響を暴力的に与える洗脳空間である。強烈な映画を見た後の虚脱感は、観客にとって一種の愉悦である。

    映画の力はすごい。良質の映画やドラマは、短時間で子供の情の強さ深さを育み、エネルギー量を飛躍的に高めると、私は固く信じている。良い映画は「人の気持ちがわかる人間」、冷めた環境の中でも自分を見失わず「熱を失わない人間」を生み出す。

    だからこそ、塾でいろいろな名作を生徒に見せたい。1ヶ月に1本は映画やドラマを見て、いろいろと議論したい。
    私は大学生時代に映画を創作していた。大学時代は映画と政治のことばかり考えていた。映画の知識については、塾講師の中でも比較的豊富な方だと思う。

    私が映画について授業であれこれ語ることは、子供に「超弩級の国語力」を身につける、大きな助けになると最近確信するようになった。

    これまで私は授業中に、映画についてあまり語ってこなかった。でも今後は封印を解きたい。意外にも生徒たちは、すごい名画の存在を知らない。たとえば中学生高校生の時分に「ニューシネマパラダイス」を見るか見ないかによって、その後の人生の豊かさは、些細だが確実に変わってくるような気がする。

    ところで中2諸君に、日本のテレビドラマ史上最高傑作であると私が信じて疑わない某ドラマを見たかと尋ねてみたら、なんと誰も見たことがないという。たった10年前のドラマなのに、もう過去のドラマになってしまったのか。

    私は10回以上繰り返しなめるように見た。好きで好きで仕方がないドラマだ。人物のキャラの立ち方は半端ではなく、脚本はいつでも機知に富んでいて、音楽は煽情的で、移転前のフジテレビの新社屋を使ったセットはピカピカだ。

    何が凄いかと言えば、このドラマは真面目と笑いの比率が最高である。ユニークな台詞で爆笑を誘ったら、シリアスな場面で胸を締め付ける。
    ドラマの基調は自然体で、むしろ軽い。しかしドラマが進行するにつれ、空気が重くなっていく。笑いとシリアス、おちゃらけと真剣さ、軽さと重さ。1話の中に複雑なカオスが入り混じっていて、そこに企画者の鋭利な知性を意識させる。

    僭越ながら、私の授業もブログも、このドラマを手本にしている。軽さと重さ、ユニークさと真剣さ、柔軟さと頑固さ、難渋さとわかりやすさ、二律背反する要素を同時に一つの授業とブログに混ぜるよう、私はいつも意識している。ボーリング玉を投げたと思ったら次はピンポン玉を投げ、真顔と笑顔を交互に混ぜ、言葉がヒートアップしすぎたら思い切って冷ます。

    とにかく、私がこのドラマで得たものは大きい。特にブログのスタンスにおいては、ものすごい影響を受けている。このドラマに関しては、また長々と語る機会があるだろう。中2の生徒諸君には、このドラマの第1話と第3話を見てもらった。「この映画・ドラマいいよ」と紹介するだけでもいいのだが、なかなかそれだけでは見てくれない。

    「踊る大捜査線」のおかげで、ドラマで楽しみながら国語の潜在能力を上げる、よい機会になったと思う。


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