猫ギターの教育論

尾道市向島の塾「US塾」塾長のブログ 早稲田大学・開成高校出身 本音が飛び交う、少し「上から目線」の教育論
kasami88★gmail.com
CALENDAR
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>
RECOMMEND
RECOMMEND
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
twitter
猫ギター
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS
無料ブログ作成サービス JUGEM
<< いきものがかり「ブルーバード」 | main | 深夜までがんばる中3 >>
授業と古典落語
0
    ところで教師という職業は、同じことを何度も話さなければならない、テープレコーダーみたいな職業だ。マンモス中学校・高等学校の先生なんか、1学年8学級あったら、8回も同じことをしゃべるのだろうか。飽き性の人だったら、とうてい勤まらない仕事である。

    そういう意味で、教師は古典落語家に似ている。古典落語が得意な落語家は、同じ話を何百回も繰り返す。繰り返すことで名人と呼ばれる。

    あの立川談志も古典落語の名人である。談志はいかにも飽きっぽく、退屈が嫌いな男に見える。つまらないことがあったら「オレは帰るぜ」と真っ先に立ち去ってしまいそうだ。古典落語の稽古で、同じネタを繰り返すことなど、苦手中の苦手なようなイメージがある。

    ところが談志は同じ落語を何回も飽きずに反復し練習する。客も談志の名人芸に酔う。談志のように、同じ話の繰り返しを最も厭いそうな男が、誰よりもしつこく1つのネタを極め、スペシャリストになる。矛盾しているようで、実は矛盾していない。

    ある落語家が「談志は一つの落語を100回稽古する才能に恵まれた」と評したらしい。また名著「赤めだか」で有名になった弟子の立川談春が、師匠の談志を「100回話せば、100回問題点を見つけられる」人だと述べていた。
    談志自身は「完成したと思う気持ちが怖い」と、放埓なイメージとは懸け離れた、名人だからこそ言える台詞を吐いていた。

    授業のうまい教師は談志のように「100回話せば、100回問題点を見つけられる」人で、授業をするたびに強く反省し、改善点を探り当て、次の授業ではよりグレードアップした授業ができる、そんな人なのだろう。

    教師でも、ただ漫然と同じ話を繰り返しテープレコーダーに甘んじるか、談志のように執念深く話を掘り下げて名人になるか、意識一つで天と地の開きができる。

    落語家や教師が同じ話を繰り返す「退屈」に刺激を与えるのは、聞き手の存在だ。落語家や教師が成長するためには、落語家は客、教師は生徒の反応に敏感になることだ。聞き手の砥石で磨かれながら、期待を満たし、なおかつエネルギーを吸い取りながら、語り手は成長する。

    そして、談志に勝るとも劣らないプロ意識を、
    この文章から私は強烈に感じたのである。




    ★開成塾・中学受験
    尾道市向島・定員5名・少数精鋭





    | よい授業とは? | 22:59 | - | - | ↑PAGE TOP