猫ギターの教育論

尾道市向島の塾「US塾」塾長のブログ 早稲田大学・開成高校出身 本音が飛び交う、少し「上から目線」の教育論
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難関私大をめざす「禁書」「マニュアル」
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    12月、センター試験まであと1ケ月。文系で数学が苦手なのに、数学にしがみつく受験生は多い。

    英語の偏差値は安定しているのに、数学は低空飛行。センター過去問やっても壁を超えられない。

    状況は好転しないにもかかわらず、数学から腐れ縁のように脱け出せない。特に地方の進学校は国公立志向が強くて、私立専願は非国民扱いされる。公立高校の先生の評価は国公立の合格者数で決まると言われ、早稲田・慶應より地方の無名公立大学を勧める懇談に、不信を感じることはあるだろう。

     

    高校の先生の多くは就活の経験がない。だから、特に文系学部において、地方の国公立より都会の難関私立の方が圧倒的に就活で有利なことを肌で知らない。地方の無名大学だと、企業がエントリーシートすら見てくれない事実を知らない。大学受験だけ眼中にあり、就活のことなど考慮されてない進路指導は「才能の殺人」である。

     

    「数学は将来必要だからやっておいた方がいい」と言う先生はいる。もっともである。私も数学の重要性はこれっぽっちも否定しない。だが、数学にこだわりすぎて大学受験失敗すれば、数学的能力を試され、高度な知的作業が求められる企業への就職などできやしない。

     

    受験生の側も、せっかく数学を頑張ったのだから、直前になって国公立から難関私立に転向するのは「逃げ」に感じてしまう。特に数学の個人塾に通っている生徒は、最終段階で塾をやめたら先生に悪いと考える。

    根性でやっていれば神風は吹くだろうと願う。だけど、悲しいかな神風は吹かない。神風どころか、数学に時間を取られていれば、他教科に波及する。苦手な数学に固執すれば、英単語を忘れ、現代文のカンは鈍り、理科社会の暗記教科が疎かになる。数学が招いた暴風雨で他教科が壊滅状態になる。

     

    数学で過去問を10年分3往復して解法を暗記しても、頭が固い生徒は本番では通用しない。定期試験のように解法を暗記したら解けると思ったら大間違いだ。

    センターは高校の定期試験とは、タイプが異なるタイプの試験だ。作問者は努力より天才が欲しがっているのは問題を見ればわかる。それに気づいた一部の高校生は「賢明に」推薦やAOを選んだ。

    「数学を捨てておけばよかった!」と気づくのは、センター終了後自己採点で悲惨な点を取り、三者面談で名前すら知らなかった地方大学を勧められた時である。
    地方では「私立」と馬鹿にするけども、国立にこだわり過ぎて、数学をあきらめきれなかった受験生は、センター試験で「お前はいらない」と門戸を閉ざされ、三流私大への進学を余儀なくされる。

     

    私はそんな悲劇を起こさないため、『難関私大・文系をめざせ!』を書いた。

    私の理想は地方分権である。優秀な人材が地方に残り活性化するのが最も好ましい。だが日本の現状は東京の中央集権国家である。

    政府は「地方創生」を謳っているが、「地方創生」という言葉を不自然に感じないのは、地方がもはや死んでいることを多くの人が認めているからだ。

    だから私は才能がある若者には「東京に行け!」と言う。しつこく繰り返すが2020年には東京オリンピックがある。地方は公共事業でかろうじて生きているが、その公共事業すら東京に一点集中する。数学を捨て、迷わず都会の難関私立をめざせばいい。

     

    『難関私大・文系をめざせ!』は、高校の先生の国公立偏重の進路指導に逆らい、難関私立をめざす受験生にこっそり贈る「禁書」であり、英国社を自学自習できる「マニュアル」だ。一人でも勉強できるように、ゼロから勉強法が丁寧に、くどいくらいに書いてある。

    パソコンが故障した時に必要なのはマニュアルである。『難関私大・文系をめざせ!』という勉強法の本にしては分厚く膨大だが、わかりやすいマニュアルを読めば、数学と言う手鎖と足枷から解放され、東京行きの飛行機に乗れる。

     

    たとえば社会の勉強法。『難関私大・文系をめざせ!』では割愛したが、こんな方法もある。



    上の写真は山川出版社の『世界史用語集』。慶應大学に出題された用語が過去15年分、法学部はピンク、経済学部はブルー、商学部はグリーンで塗ってある。

    慶應は塗られていない用語から出題されやすい。過去問を解き、出題された用語を蛍光ペンで塗るだけで、スコアラーのように過去問分析ができ、オリジナルの慶應大学専門の用語集ができる。

     

    『難関私大・文系をめざせ!』は地味な装丁の本の中に、役立つ勉強法が詰まっている。繰り返すが本書は早慶・GMARCH・関関同立をめざす地方公立高校生の「禁書」「マニュアル」であり、東京で華々しく活躍したい人の「人生を変える本」である。



     
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