猫ギターの教育論

尾道市向島の塾「US塾」塾長のブログ 早稲田大学・開成高校出身 本音が飛び交う、少し「上から目線」の教育論
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高校の膨大な課題はやるべきか?
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    難関進学校は課題が少なく、普通の進学校は課題が多い

    難関進学校、つまり東大や京大に1年間で10人以上の合格者を出している高校は概して課題が少ない。生徒を信用し自主性に任せている。自由な環境のため、難関進学校には成績が振るわない生徒も多いし、浪人が多い。だが先生は彼らが這い上がることすら信じているようにも感じる。生徒を信用し「性善説」をとっている。

    逆に地方の公立進学校や、『ドラゴン桜』に影響を受け東大合格者数を増やし校名を高める意識がある高校は課題が多い。生徒は放っておけば遊ぶものだと考え、管理体制を取る「性悪説」の考えが根本にある。こういう環境では、自分から勉強できる生徒は課題の多さに嫌気がさし「自分の勉強がしたい」と嘆く。

    難関進学校は自ら長所短所がわかり、どんな本を選んで勉強すればいいか自分でわかるからメジャーリーグのように自主性に任せ、普通の進学校は強制しないと勉強しないという前提があるから、マイナーリーグのように分刻みの厳しい練習を課す。

     

    科目間アンバランスと、薄い解説は問題

    課題を多く出す進学校で一番問題なのは、先生によって課題量に差があることだ。数学の先生は大量の宿題を出すのに、英語の先生は少ない。こうなると数学の課題で英語の勉強量が圧迫され、数学は課題が多すぎて消化不良で伸びない、英語は勉強時間が取れずに伸びず、英数共倒れになる。

    高校では、科目間の課題量のバランスを調整するシステムはない。課題量は各先生の裁量に任され、生徒の負担を俯瞰できていない。だから課題量は各科目でまちまちで、食事で言うなら肉ばかり食べさせられ野菜は少ないとか、科目間の偏りが大きくなってしまう。

    また、学校の先生が渡す課題には、解説が薄いものがよく使われる。学校が購入する教材は概して解説が詳しくない。間違っていても深い見直しができず、ただこなすだけの勉強に堕ちてしまう。

    大学受験の参考書問題集は、学校購入のものより、市販の物の方が、市場の競争原理にもまれているため解説がわかりやすい。学校の過大な課題で、最も優れた参考書や問題集ができなくなってしまうのだ。

     

    課題をこなすには、圧倒的な力をつけよ

    高校の課題が多くて、自分の勉強ができないと嘆く高校生の気持ちは理解できる。強い意志があり、やりたいことのアイディアが豊富な高校生にとって、高校の課題は障害でしかない。

    だが、少し厳しいことを言うが、「自分の勉強をやりたい」という高校生の8割は、単なる実力不足。高校の課題には前述したように理不尽なものも多いが、たいていは受験生に必要最低限の質量が保たれている、

    課題が多いのは、大学受験に必要な処理能力が足りていないことが多い。ならば実力をつければいい。

    お相撲さんと力比べすれば、一般人は負ける。だが横綱から見れば、普通のお相撲さんは一発で勝てる相手だ。
    理不尽な量の課題は、たいてい理に適っている。大学受験の難度が理不尽だから、課題が理不尽になるのである。​

    学校の課題が過大に感じるのは、勉強の実力が足りないからだ。



     

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