猫ギターの教育論

尾道市向島の塾「US塾」塾長のブログ 早稲田大学・開成高校出身 本音が飛び交う、少し「上から目線」の教育論
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高校推薦入試小論文の「邪道」な秘訣
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    いま中学生に、高校入試小論文の指導をしている。

    僕がこれから書く高校入試小論文の方法論と価値観は、我流で邪道で外道かもしれないが、広島県公立高校の推薦入試(選抜機砲砲△訥度結果は出しているので、いちおう書いてみたいと思う。
     

    高望みなのはわかっているが、僕は「誰でも書ける小論文」はめざしていない。「誰も書けない小論文」を目標に指導している。出題者が求める文章ではつまらない。出題者が想像もしていなかったけど、出題者に『これを求めていたんだ!』と思わせてしまう文章が理想だ。

     

    僕の考えを一言で述べると、小論文はテクニックより素材だ。アイディアがすべてだ。1つのアイディアで押し通す、肺活量が強い一直線で天衣無縫な文章が理想だ。斬新なアイディアが閃いた時、思わず「これはいけるぞ!」と快哉を叫びたくなり、心の中で「クスッ」と笑いが出る。一刻でもはやく自分の閃きを文章にしたいから、筆はどんどん進む。構成は滑らかに、語彙は華やかになる。良いアイディアが閃けば原稿用紙は一瞬にして埋まる。一瞬で埋まった文章は一瞬で評価される。

     

    逆に段落間の不自然なつぎはぎが目立つ、干からびた文言を並べたパッチワークみたいな文章はよくない。なかなか原稿用紙が埋まらないのは、アイディアが貧困だからだ。貧困なアイディアを小手先のテクニックで取り繕った文章なんか教えたくない。子供の感性よりも指導者の存在を裏で感じる、形式が表に出る小賢しい小論文なら書かないほうがいい。
     

    繰り返すが、小論文は素材が勝負だ。たいていの小論文参考書は、表面的なテクニックに終始した、いわば「文章の書き方講座」の域を脱していないものが多い。「どう書くか」には触れられているが「何を書くか」について納得のいく説明がされた本はまれだ。

     

    英語や数学など他の教科は、鋭い閃きや膨大な知識がないと解けないのは当然だ。しかし小論文に関しては段落の分け方・接続詞の使い方など形式面ばかりがクローズアップされ、アイディア素材については、あまり触れられていない。小論文こそ斬新な閃きで、他人と大差がつけられる分野なのにもったいない。

     

    料理でも、素材がよければ調理法が多少悪くても素晴らしい一皿が作れる。小論文指導は悪い素材を誤魔化す方法ばかり教えられてきた。しかし屑肉を使ったハンバーグの作り方ばかり教えても意味がないし、つなぎのパン粉とか玉葱の炒め方とかスパイスとか、枝葉末節の部分だけ指導しても、材料の悪さは隠し通せない。

    逆に素材のいい霜降り肉なら、調理法を少々間違えても最高のステーキができる。問題はどうやったら素材のいい霜降り肉が育てられるかだ。

     

    要するに小論文は、試験直前に慌ててよい文章を書こうと取り繕ってもダメで、ふだんどれだけものを考え、読書をして重層的な教養を蓄えているかで決まる。霜降りの肉なんて、育てるには長期間の丹精が必要だ。

     

    ただ矛盾しているようだが、中学生の文章は短期間である程度上達する。

    では、良い文章を書くにはどうするか。アイディアを捻り出すにはどうすればいいか。

     

    まず、斬新なアイディアを出すには、思い切って裸にならなければならない。

    ’Don’t be shy.’「恥ずかしがるな」

    ’Don’t hesitate.’「躊躇するな」

    この2つのフレーズを意識しよう。いい子ぶってはならない。真面目な子を演じてはならない。生身のネタで勝負しないと、いい文章は書けない。

     

    では、小論文を書く上で最高のネタとは何か?

    それは「自分の体験」だ。

     

    裸になって自分の体験を書けばいい。中学3年生にとって、いちばん熱く一気呵成に書けるのは自分自身のことだ。最高の素材は自分自身である。

    ただ、手垢だらけの誰もが書く体験では、良い評価は得られない。評価されるのは「こんな体験誰もしたことがないだろう」「これを書いたら読む人は驚くだろう」という唯一無二の体験だ。試験官が小論文の採点をしていることを忘れ、文章に引き込まれるような素材だ。小論文を書くときこそ「オンリーワン」を意識したい。

     

    話は飛ぶが、文学賞の世界でも、オリジナリティの高い素材が受賞につながる。ミステリー作家の登竜門に「江戸川乱歩賞」という賞があるが、この賞は賞金が1000万円で、小説家志望者の憧れになっている。

    江戸川乱歩賞を取るには傾向と対策があり、審査員がよく知らない未知の世界が舞台でなければ、なかなか受賞できない。江戸川乱歩賞の審査員は百戦錬磨の小説家で、彼らはミステリーの舞台としては定番の警察とか病院とか刑務所については精通しているから、よほど斬新な舞台を設定しないと評価されないのだ。


    もちろん僕は、文学賞と小論文は別種の才能が求められるのは十分承知の上で言ってるのだが、素材が新鮮な文章が人を引き付けるという点では、中学生小論文もプロの小説家の文章も同じである。

     

    中学生の頭に浮かんだ素材が新鮮かどうか、オリジナリティが高いかどうかは、ある種の審美眼がないと中学生にはわからない。「これは面白い。新しい」「これは面白くない。よくあるタイプの文章」と指摘するのが僕の役割だ。僕の作文指導は枝葉末節の形式的な指導より、面白いか面白くないかの選定作業がメインだ。

     

    さて、僕の方法論や価値観を読んで、「それは小論文の書き方ではない」「小説やブログの書き方ではないか」と指摘する方もいるだろう。

    よく小論文は作文ではないといわれる。たしかに小論文は作文ではない。小論文に「自分の体験」ばかり書くと作文になってしまう。小論文は生の自己主張の場ではなく、設問に対してズレた文章を書いてはならないのが小論文の大前提だ。設問者のツッコミに、的確なボケをかますのが基本だ。

     

    しかし小論文の中の作文的要素は文章にふくらみを与える。大学受験の小論文はまた別の世界だが、中学生が書く小論文には、堅苦しさの中にも書き手の個性の痕跡を、中学生らしい素直な子供っぽさを加えたい。ボケを演じながらも、したたかに自己主張する意識がほしい。
     

    また、小論文を書くには構成力、すなわち起承転結の技法が必要だ。そのうち「起」は話題の紹介、「結」は文章を無難に締める部分で、他人との違いをアピールできない。
    「結」はあくまで軽い表現のほうがいい。もし小論文の最後が「これからの日本はどうなってしまうのであろうか!」などという陳腐な大言壮語で終わってしまったら、大減点されてしまう。
    また「起」から気合をいれて、ケレン味のある書き出しで読者を一気につかむ作戦を狙ってもいいが、文章のカナメは何といっても「承」「転」の部分である。

     

    僕の作文指導は「承」の部分に一番こだわる。「承」は具体例で、独自のアイディアがアピールできる願ってもない空間だ。小論文の前半部で、思いっきり自分の体験を披露すればいい。文章の面白さは「承」の部分が請け負っている。

     

    それに対して「転」は論文の最重要部で、抽象度の高さが求められる。今度は一転して「承」の具体例を「転」で抽象化しなければならない。僕は起承転結の「転」という文字を具体から抽象に転じるという意味で解釈している。「承」で子供のように遊んで「転」で大人になるのだ。「承」で中学生らしさを、「転」で高校生の背伸びした姿をアピールすれば、コントラストの強い小論文に仕上がる。


    「承」は感情「転」は理性、「承」は感性「転」は知性、「承」は柔らかく「転」は硬く、「承」は気さくに「転」は小難しく、「承」が普段着姿でカジュアルなら「転」で制服を着込んでフォーマルに。

    「承」で展開した中学生個人の話を、「転」で社会とか地球とか環境とか、広い世界に解き放つ意識を持てば、良い小論文が完成する。

    ただ中学生の小論文は「転」の抽象的な部分では差がつかない。「承」の具体的な部分、個人の思いを込めた実例の部分で勝負が決まると僕は考えている。設問に対して「私にもこんな経験がありました」と面白く反応した文章を、うちの塾生には書いてほしい。
     

    なんだか小論文のテクニックを否定したニュアンスの文章になってしまったが、もちろん小論文にテクニックが必要だ。僕はマクロな素材面の指導だけではなく、ミクロな技術面の指導にも怠りはないつもりだ。

    技術面の例を一つ挙げると、対義語を使えば文章にメリハリができる。たとえば僕の今日の記事でも、「アイディア」「テクニック」、「理性」「感性」、「ボケ」「ツッコミ」、「ステーキ」「ハンバーグ」、「カジュアル」「フォーマル」といった対照的な言葉を要所要所で散りばめている。対義語を使うだけで文章は映える。

    しかし素材が悪ければ、腕利きの書き手でも良い文章は作れない。どんな名料理人でも腐った鯛を料理できないように。

     

    (なお、大学受験の小論文には、決定版とも言えるべき本がある。この本の紹介はまたの機会に)




    ★開成塾・高校受験
    尾道市向島・尾道北高・東高を目指す塾




    | 高校受験 | 15:14 | - | - | ↑PAGE TOP
    音読マンセー!
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      音読は古典的な授業法である。「サイタ サイタ サクラガ サイタ」の昔から、映画やドラマの国語の授業は「吉田、34ページから読んでみろ」といった、音読シーンが定番になっている。

      生徒に文章を声に出して読ませることは、子供の頭の中で活字の羅列が音になって、脳内のドームに正確に響いているか、反響の度合を確かめる作業である。
      目から入り込んだ文字情報が、脳内で音に変換され、口から声として発せられる。もし文字が意味に変換されていなければ、音読を通じて一発で確認できるのだ。

      外国語にしても、語学力がなければ音読などできない。手も足も出ない。
      もし私にアラビア語やロシア語を読めと命令されても、一文字たりとも解読できないし、ハングル文字は母音と子音を組み合わせた文字だから、一文字読むのに5秒〜10秒ぐらいかかり、ドイツ語は大学の第二外国語で習ったのである程度読めるが(つうかドイツ語はローマ字読みでOKだし)意味はサッパリわからない。

      古文だって高校生に音読させてみれば、理解力の差は歴然たるもので、古文の点数が高い子は朗々と文語文が読めるが、苦手な子はスムースにはいかず「こんなんでセンター大丈夫なのか」と心胆凍らしめるくらいひどい。音読で学力はある程度測れる。

      言語を操作する力と音読力は、ある程度比例関係にあると言ってよい。
      それは特に小学生に顕著で、国語が苦手な子は、難しい漢字が登場すると立ち止まったり、途切れ途切れな読み方だったり、文節のつながりがおかしかったり、単語のアクセントが妙だったり、言葉(特に助詞)が抜けたり、自分勝手に読みかえたり、音読中にボロを出しまくる。

      だから小学生の国語の授業では、音読を重視している。特に国語が苦手な子に対しては「国語の授業」=「音読の矯正」といってもいいくらい、音読漬けにする。

      音読中、子供が漢字が読めない時は、もちろんきちんと読み方を教えるが、言葉が抜けたり自分勝手に読みかえた時は「違う!」と鋭く言い放つ。
      塾での音読は、子供にしてみれば地雷原を踏むと言ったら大袈裟だが、マインスイーパぐらいのスリルはある。

      いまさら当たり前のことを言うが、国語力の高い子は読むスピードが適正だ。速すぎず遅すぎず、しかも正確に読む。

      たとえばうちの塾の中2、理知的な風貌のKさんは音読の天才だ。You Tubeで公開したいくらいうまい。声が少し低音で桜井よし子みたいな説得力があり、読み終わったあと一瞬の沈黙のあと、同級生達のため息が聞こえる。私ですら「ブラボー」と叫びたくなるぐらいだ。

      早口で本を読む子もいるが、そんな子は雑な読み方をしているか、あるいは逆にプロレスやF1中継時代の古館伊知郎のように頭が切れるかのどちらかである。

      | 高校受験 | 22:00 | - | - | ↑PAGE TOP
      数学「風呂屋の番台」勉強法
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        私の塾は、目の前に中学校がある。学校から塾まで徒歩2分もかからない。 
        そんな絶好の地理的環境を生かして、塾の正式な授業のない日には、学校帰りの中3をつかまえて補習を実施する。 月・水・金が授業の日とすると、火・木に補習をやるのだ。 名づけて「放課後学習」という。 

        中3は夏で部活を引退するので、3時か4時に早く学校が終わる。その後家には帰らず、直接制服のまま塾に来てもらう。要するに、今まで部活をやっていた時間を、ちゃっかり塾に頂戴するわけだ。 

        放課後学習でやるのは主に数学のプリント。ときおり理科の湿度や電流をやる以外、基本的に数学しかやらない。正式な授業の日が私の講義を聴く日なら、放課後学習は自力でプリントを解く時間なのである。 やるプリントは全員が同じ場合もあれば、学力に応じて違うプリントを配る場合もある。ケースバイケースだ。 

        で、プリントが済んだ子から、家に帰ってもらう。終わらなければ帰れない。 学校が終わった子から、三々五々中3が塾にやって来る。来た子から順にプリントを配布する。 プリントを生徒にやらせている間、私は風呂屋の番台みたいに黒板の前に座っている。で、プリントを一通り済ませた子から、私が答え合わせをする。 

        公文の方式によく似ているが、もちろん単純な計算問題は少なく、図形・関数・文章題と多岐にわたっており、しかも難しい。計算問題100問という場合もあれば、難問3問というケースもある。 薄いアメリカンコーヒーをガバガバ飲ませる日もあれば、苦いエスプレッソを少量我慢して飲んでもらう日もある、ということだ。 

        こんなふうに、プリントが終わった子から家に帰る方式にすれば、私が納得するまで、とことん粘り強く教えられる利点がある。 
        一斉授業だと、理解してない中途半端なまま子供を家に帰らせ、歯がゆい思いをすることが多いが、この方式だとそんなイライラは解消される。 理解が浅い子ならば、午後8時ぐらいまで4〜5時間プリントと格闘しているし、逆にあっさり15分で「帰っていいよ」と帰宅の権利を得る子もいる。 

        生徒が質問に来た時のヒントの出し具合も、子供によって変える。数学ができる子は冷たく突き放し、苦手な子は少し過保護気味にするのが鉄則であるが、これもケースバイケースである。 

        この放課後学習のプリント方式で、私の塾の数学の成績は飛躍的に伸びた。 授業形式は子供に学力差があるので、すべての子が自分のレベルに合った授業を受けられるわけではない。
        また、授業形式は講師がいくら優秀でも、ボーっとした集中力が切れた瞬間が発生しやすい。 しかしプリント方式では、子供は常にプリントと格闘していなければならない。 

        プリント学習を相撲にたとえれば、稽古時間は常に土俵に上がり、誰かと体をぶつけていなければならない稽古方法なのだ。他の力士が稽古しているのをノンビリ土俵の外で眺める時間はない。疲労度は高いが、密度の高い濃い勉強ができる。力がつく。 

        授業ではオーソドックスな形式を取り、逆に放課後学習ではプリントを自力で解かせる。2つの形式を併用して、子供の数学力の向上にいまのところ成功している。
        | 高校受験 | 17:45 | - | - | ↑PAGE TOP
        中3公民・よくあるまちがい
        0
          中3公民
          夫婦が別の苗字をつけることを何というか?

          よくある間違い

          「夫婦別性」

          毎年誰かが間違うが、今年は一人もいなかった。

          夫婦別性、あたりまえではないですか




          ★開成塾・高校受験
          尾道市向島・尾道北高・東高をめざす!
          | 高校受験 | 20:01 | - | - | ↑PAGE TOP
          中1社会・時差の授業
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            これはなんでしょう? 桃? ちがいます。
            お尻の穴です。



            お尻の穴からウ□コが出てきました。



            しかも、しずく(←中1・Y君命名。彼は江戸時代の藩校の優等生みたいな顔をして、こんな下品なことを言う)まで垂れました。

            もちろんこれは地球を上から見た図です。尻の割れ目は経度0を表します。

            当時はイギリスが最強の国だったので、ロンドンが0度です。
            日本が世界征服していたら、京都か江戸が0度になったのに。



            まあ要するに東経にしろ西経にしろ、数字はロンドンからの遠さを表します。東経15度のパリより、西経105度のロサンゼルスの方がロンドンから遠いわけですね。

            時差は15度で1時間違います。
            1時間=15度が記憶できなかったら、地球は一周360度、1日は24時間、360度÷24時間=15度と覚えましょう。

            東経の日本と、西経のアメリカの時差を計算するには、東経と西経の数字を足しましょう。日付変更線は通らずに、ロンドン経由で。



            つまり、必ず尻の割れ目を必ず通過してください。絶対に尻の穴を通ること!

            あと問題は、日本とアメリカのどちらが時間が進んでいるか、ということですね。

            今世界中が12月31日だとします。地球上で最初に「あけましておめでとう」と言えるのは太平洋の日付変更線・180度線上です。

            で、日本→中国→インド→アラビア半島→ヨーロッパ→アメリカ本土→ハワイ、という順番で新年を迎えます。日本が1月1日を迎えても、ハワイでは十数時間後になってやっと新年を迎えられるわけですね。

            日本は時間が早い!

            だから、ハワイの友だちに「あけましておめでとう」と電話できるのは、箱根駅伝が終わった、夕方ごろです。

            ボージョレーヌーボーは、日本は原産国のフランスより早く飲めるし。
            また、高飛車外交の聖徳太子の言葉を持ち出すと、日本は日の出ずる国、中国は日の沈む国。日本は中国より先に進んでいる!
            もちろん時間も、日本は中国より1時間早い。つまりいま日本は午後8時ですが、中国は午後7時です。



            ★開成塾・高校受験
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            | 高校受験 | 13:23 | - | - | ↑PAGE TOP
            理科社会は直前では伸びない
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              理科社会の受験勉強が、直前でいいなんて誰が言ったか。そんなのは迷信にすぎない。
              もちろん英語や数学に比べたら短期間の勉強ですむかもしれないが(英語の直前ダッシュなんて無謀だ)甘く考えていたら痛い目に合う。

              理社を直前になって慌てふためいて暗記し、無理やり受験に間に合わせようとする受験生が、「Newton」を購読している博士のような子や、戦国武将や幕末に詳しい社会オタクの子に勝つのは、現実問題として難しい。

              学校側も考えたもので、気のきいた学校の入試問題は、単純な暗記だけでは解けないように工夫され、丸暗記で受験をしのごうという甘い考えの受験生を蹴散らす。

              どちらかといえば英数国は、紙とさえ対話すればいい2次元的要素がある科目だが、理社は外部の社会と繋がっている3次元の世界だ。理社が得意な子は、現実世界に興味を持つ感性を持っているのではないか。

              理科社会が好きな子は、好奇心旺盛な子が多い気がする。経験則だけで判断して申し訳ないが、理社の成績がいい子は、いっしょに話していて楽しく、ワクワク感があり、目の輝きが強い。キラキラとした知的な目が外の世界を鋭く眺めている。

              ところで、理科社会に対する好奇心が強い子に育てるには、周囲の大人がある程度「たくらみ」を持つことが必要だ。 子供の学力を決定するのは、遺伝か環境かは私にはわからないが、幼児期に環境を意識的に作る意志と行動力が、大人には求められる。

              幼児期の記憶は誰でも曖昧模糊としているものだが、遊園地や博物館や旅行に行ったときの、日常とは切り離された「イベント」があった時の光景は、記憶に焼き付いているだろう。そんな記憶のコレクションの断片が、青年期の知的好奇心を高める。断片は多ければ多いほどいい。

              理科社会の力を伸ばすには、実体験や映像の効果が極めて大きい。
              だから、私に子供ができたら、10歳ぐらいまであちこち旅やイベントに連れ回し、子供の頭に日常とは違う鮮烈な光景を焼き付ける。

              しかし、小学校5年生ぐらいからは、日常の勉強やスポーツの世界に封印する。学校と塾と家庭の狭い世界の、ルーティンなスケジュールの中で、学力や生活力をしっかり涵養する。 ほとばしる若い体力知力を、学校の制服で束縛し、退屈の中に充実を得ることのできる忍耐力を育みたい。

              そして、大学生になったら再び解放して、旅行をバリバリすること、非日常的な体験をすることを勧め、思いっきり外の空気を吸収できる環境を整え、感性を開放させる。そんな育て方をしたい。

              10歳ぐらいまでに、いろいろ記憶に残る体験をさせたら、刷り込まれた記憶の残像が、中高生の勉強の退屈な時間にフラッシュバックする。

              たとえば、学校や塾の授業で「長崎」が登場した時、長崎を旅行した経験があれば、西洋風のグラバー邸、中国風の崇福寺、出島、また原爆資料館の映像を思い浮かべ、長崎がいろんな文化が混合してできたサラダボウルのような街であることがわかるだろう。
              稲佐山から長崎港を見渡せば、長崎が天然の良港であることが一目で理解でき、坂本竜馬がこの地を拠点にした理由が体感できるだろう。

              逆に長崎への旅行体験がなければ、「長崎」という文字は、英単語のように無味乾燥な記号にしかならない可能性だってある。長崎という用語1つでも、ヴィジュアル的なイメージが湧くか湧かないかでは、とてつもない大きな学力差につながる。

              親が意図して、幼少期の子供に豊富な体験を積ませれば、成長した子供は、理科や社会の用語から、知的好奇心をそそる美味しい匂いを判別できる力を得れるのではないか?

              確かに旅行はお金がかかる。ならば幼児期に理科社会に関する映像を意識的に見せ、膝に子供をのせて持たせ読みせ、また家に本をバカみたいに積んでおくだけでも、子供の情操は豊かになるのではないか?

              おまけに理社が好な大学受験生には、大きなアドバンテージがある。理科社会が好きな受験生は、過酷な受験勉強で、勉強しながら「気分転換」ができるのだ。
              数学や英語の勉強に飽きたら、理科社会に科目を変えたら息抜きになり、結果として長い勉強時間を維持できる。勉強の途中で読書をするような遊び感覚で、エンジョイしながら理社の勉強に取りかかれる。

              とにかく理科社会が好きな子、知的好奇心が旺盛な子に育てるには、幼児期に「知的な記憶の断片」を仕込んでおくことだ。

              幼児期の陰惨な経験はトラウマになり、一生逃れられない。それと同じように、幼児期の身体で得た知的体験は、青年期を迎えた子供の知的好奇心の強固な土台になる。

              幼児期に頭に焼きつく体験をさせ、断片を埋め込め。理社の学力を伸ばすことは、決して受験直前駆け込みの短距離レースではない。幼児期からの親子二人三脚のマラソンレースである。
              | 高校受験 | 01:02 | - | - | ↑PAGE TOP
              英語のシャワー
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                中学生の英語。中1は単語200個暗記という難行に挑んでもらっている。 中学生になったばっかりで申し訳ないが、語学学習の本質が、苦痛のトレーニングだということを、身体で感じてもらいたい。

                語学はコツコツ型の子が勝つ。手抜きを覚えるとあとで痛い目に合う。英語こそ地道さが命なのだ。最初は痛めつけられて、涙を流して欲しい。

                中2は助動詞終了。助動詞を付加することで、感情表現が豊かな文章になる。mustもshouldもcanもmayもwillもhad betterも、人間の感情表現のバリエーション。助動詞を使うと英文に血が通う。
                中3は受動態と現在完了の胸突き八丁が終了。小テストを頻繁に入れて叩き込む。
                全学年ともに、単語暗記・文法習得で英語の厳しさを知らしめる。

                そんなオーソドックスで堅苦しい指導に加えて、NHKの基礎英語を取り入れて、英語をエンジョイしている。英語の厳しさと楽しさを、同時並行しながら教えていきたい。

                中1は「基礎英語1」、中2は「基礎英語2」、中3は「基礎英語3」という具合に、学年別になっているから便利だ。
                特に中2の「基礎英語2」はしゃべり方が演劇チックで面白く、シャイな年頃の中2の子達も盛り上がっている。口と身体で英語を習得するにはもってこいの教材だ。
                基礎英語の授業は、笑いが絶えない。基礎英語のCDを流すと、向島の小さな塾が、いきなり空間を飛び越えアメリカンな雰囲気になったような気がする。

                スポーツと同じ感覚で、英語も身体を使うと上達が早い。基礎英語で大量の英語をシャワーのように浴びてもらいたい。

                量! 量! 量!

                英語の授業の時間配分は、学校の教科書:ウイニングの文法指導:NHK基礎英語=1:1:1かな。
                とにかく文法や単語暗記で引き締め、基礎英語のおしゃべりで緩める。硬軟両面から成績を伸ばしてやりたい。

                また最近、授業ではテレビパソコンを駆使している。映像と音の力を精一杯使い、特に地理や歴史の単元の導入部分には、映像を必ず見せている。
                Audio&Visual、すなわちAVにこだわりたい。「US塾はAV塾」というコピーはいいかも。
                でもこのコピー、99%別の意味に解釈される危険性がある。
                | 高校受験 | 14:24 | - | - | ↑PAGE TOP
                中3理科「人間記録タイマー」
                0
                  中3の授業は平方根。「36の平方根は?」「6!」「ブー。±6です」みたいなことからはじめて、√36と6が同一人物であることを知らしめる。

                  平方根の大小の問題を頻繁にホワイトボードでマシンガンのように繰り返す。
                  「√47と7、どちらが大きい?」という問題を3秒以内に答えてもらう。大小がわかれば、平方根の理解は一歩進んだといってよい

                  平方根は異種格闘技だ。平方根に慣れていない子にとって、√47と7のどちらが大きいかなんて、頭が混乱してわからない。われわれが朝青龍と柔道の石井慧のどちらが強いかわからないのと同じことだ。

                  ルートを2乗するか、あるいは有理数にルートをかますかして、同じ土俵に上げてはじめて大小が判別できる。平方根のルールを、迷いが消えるまで叩き込む。

                  あと、理科は運動の規則性。記録タイマーのやつ。「実戦問題集」を使って勉強。
                  1秒間に50打点・60打点打つ記録タイマーというのが、最初は何者かがよくわからないだろうから、ホワイトボードに生徒を呼んで、「人間記録タイマー」になってもらう。

                  いつも笑顔の「さわちん」ことS君に「記録タイマーみたいに、1秒間に60打点打ってくれ」と依頼する。

                  記録タイマーは加速がつくため、

                  ・・ ・  ・   ・     ・        ・            ・

                  みたいに、点の間隔がどんどん広がらなければならない。おまけに、この調子で60個打つ能力が求められる。

                  「さあ、1秒測るぞ、よーい、ドン!」

                  ところが、さわちんは1秒間に

                  ……

                  といった具合に、5〜6個しか打てない。しかも点が等間隔だ。しょぼい。

                  さわちんは「人間記録タイマー」として失格だ。

                  以前「探偵ナイトスクープ」に、日本の47の都道府県名を10秒間で言える女性が登場したが、さわちんはまだまだ未熟だ。鍛えねば。




                  ★開成塾・高校受験
                  尾道北高・東高をめざす塾





                  | 高校受験 | 18:47 | - | - | ↑PAGE TOP
                  中2・気圧と飽和水蒸気量
                  0
                    ビービー先生赤虎先生が、飽和水蒸気量について書いていらっしゃる。教え方に悩んでいる私にとって、同志の存在はありがたい。

                    うちの塾でも、昨日中2では高気圧と低気圧をやった。私が「傲慢で人嫌いな高気圧君」になって、いろんなものを低気圧(生徒)たちにぶん投げて、自分の周辺は水分のない清潔でクリアな空間を保つ、みたいなワイルドな教え方だが、わかってくれたかどうか・・・

                    明日も中2の授業があるので、確認してみてもし理解してくれないようだったら、サザンのコンサートみたいにバケツで教室に水でもぶちまけ、低気圧たちを水びたしにしてやろうか。

                    圧力の話もした。「長時間靴を脱いだまま飛行機に乗っていると、靴を履く時、窮屈に感じてなかなか履けないのはなぜか」「東京と海抜2000mのメキシコシティではどちらが速く走れるか」「鯛のうろこはなぜ固いのか」という発問を次々にしてみた。
                    明日は圧力の概念が理解できているかどうか試すため、「巨人軍が東京ドームでホームランを量産するのはどうしてか?」と質問してみよう。

                    さて、明日はいよいよ飽和水蒸気量。「湿度」の定義を理解させるのが難しい。理科では、ただジメジメしている状態を「湿度が高い」と呼んではならない。

                    私は「重量挙げ」を例に出して教えている。10度では寒いので9.4gしか持ち上がらない。約8g持ち上げられたら80%以上の満足度。逆に30度では身体が暖まって30.4gまで大丈夫。だからたった8gでは30点以下にしか評価されない。

                    どこまで理解してくれるやら・・・
                    | 高校受験 | 22:27 | - | - | ↑PAGE TOP
                    広島県公立高校受験・直前40日の戦略
                    0
                      今日はセンター試験、高3生は来ない。というわけで中3の特訓。
                      中3も自習室に深夜0時近くまで残っている子が多くなった。まだ15歳なのによく頑張っている。深夜の質問教室は静寂だが活気がある。そろそろ朝まで深夜特訓でもやろうか。

                      中3にエンジンがかかったところで、私の広島県公立高校受験に向けた戦略を紹介しよう。

                      広島県の公立高校は数学の平均点が一番低い。だから数学の出来具合で合否が決まる。直前2ヶ月の授業は、必然的に数学偏重型になる。授業時間の4割は数学に当てる。

                      公立高校は50点満点。ウチの塾生はまだ、平均して30点台前半しか取れない。これを40点から45点レベルに上げてゆくには、難問を1問でも多く正解に仕立てるしかない。基礎力を固める段階なんかとっくに終わった。計算力はとっくに精密機械のように鍛え上げている。

                      とにかく今は、数学の難問に思いっきり触れることだ。難問は宿題や自学自習では解けない。授業の力が絶対に必要だ。

                      数学で出題される箇所は決まっている。一次関数の応用(点が動くやつ)、二次関数、図形の複合問題。この3つができれば合格だ。
                      あと盲点が反比例と確率。こういった「小ネタ」的な単元にも気を配る。

                      公立の問題は良問で、センター試験の問題とテイストが似ていて、生々しくピチピチしている。さばくのにある種の技量が必要だ。電話帳はピチピチした問題の宝庫だ。本番を意識して、既視感のある問題ではなく、新鮮で生きた問題をセレクトしノックして鍛える。

                      理科は1分野が主流で、2分野は湿度計算や天体を重点的に授業で扱う。社会もそうだが「暗記モノ」は自学自習に任せる。授業は「理解モノ」が主流で、「暗記モノ」にかける時間はない。「暗記モノ」はテストの波状攻撃で対処する。

                      入試直前期に、国語の授業時間はあまり取らない。広島県は国語が簡単なので、塾生の8割がコンスタントに40点以上取れるラインまで達している。
                      ただ国語が苦手な子には、マンツーマンで対応している。国語が簡単で平均点が高いのに、自分だけ国語で落としたら致命傷になるからだ。

                      社会は記述で差がつくので、しっかり記述対策を施す。25字前後の短答記述問題を、どれだけ抵抗なく書けるかが合否の鍵だ。
                      表現にも気を配る。せっかくのチャンスだから、大人の表現をマスターしてほしい。

                      たとえば「高齢化が進み、将来の社会保障がかかえる問題について答えよ」という問題なら、「国にお金がない」という小学生みたいな表現でなく、ちょっと気取って「政府は財源の確保に苦しむ」と書いてほしい。「財源の確保」みたいなキーワードを入れることで、文章が格段に引き立つ。

                      社会の短答記述問題は、子供の表現から大人の表現へと脱皮し、文章力を上げる良い訓練である。
                      とにかく短答記述問題については、「いま皆さんは15歳だが、18歳になったつもりで書いてほしい」と背伸びを要求したい。

                      あと、社会は漢字の再確認も忘れてはならない。
                      重要なタームは着実に漢字で書けるようチェックしておく。「はんでんしゅうじゅのほう」「たいほうりつりょう」「だざいふ」「にほんしょき」「げんこう」「たいこうけんち」「ふじわらのよりみち」「さこく」「たいせいほうかん」「はいはんちけん」「せんじょうち」「るいしんかぜい」「ちほうこうふぜいこうふきん」など、100個ぐらいのタームは漢字を再確認しておく。特に「大」と「太」を混同している受験生は必ずいるから要注意だ。

                      あとリスニング。広島県はリスニングが難しい。英語で差がつくとするならリスニングだ。各都道府県の公立過去問の問題集を集めて、リスニング対策を施す。

                      入試まで40日強。もはや残された時間は短い。中3の直前授業で、理科の密度について授業したら、もう塾で密度の授業をすることは2度とないだろう。これからの授業は、それぞれの単元で「最後の授業」となる。

                      1日で一つの単元を苦手から得意へ、得意から超得意へ潰していく「一日一殺」の精神だ。強い酸で1日1単元ずつガン細胞を殺す。

                      ところである年、中3の生徒に「受験までは”いちにちいっさつ”だぞ」と漢字を黒板に書かず口頭で述べたら、生徒たちは恐れ怯えたような顔をした。どうやら彼らは「一日一殺」を「一日一冊」と勘違いしたらしい。

                      「一日一冊」じゃなくて「一日一殺」だよと黒板に書いたら、ほっとした顔をしていた。「一日一殺」という抽象的スローガンより、「一日一冊」という具体的指示のほうがインパクトが強かったのだろうか。

                      しかし「殺」という字で安堵するとは、直前期の受験生が異常な精神状態に陥っていることがよくわかる。
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